【総体】日ノ本学園の“元気印”が殊勲の決勝ヘッド!「あの3日間を絶対に忘れない」

カテゴリ:高校・ユース・その他

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年08月04日

「チーム全員が泣くくらいとことんまで意見をぶつけ合った」。

豊富な運動量で前線を駆け回る、まさにダイナモだ。次期エースの視線は、すでに選手権との2冠へ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 昨年度の日ノ本学園は5年ぶりの無冠に終わった。新チームが発足してからも覇気の感じられない状態が続き、6月、たまりかねた田邊監督はひとつの荒療治を施す。丸3日間、全学年の全選手だけで徹底的に話し合わせたのだ。主将の牛尾が何度も「終わりました」と報告に来ても、「まだまだ」と取り合わなかった。
 
 澁川は、あの3日間を絶対に忘れないと振り返る。
 
「練習中もしゅんとなることが多くて、そんなんで優勝できんのかって監督に怒られて。あの3日間は、チーム全員が泣くくらいとことんまで意見をぶつけ合って、話し合った。何回も何回も。アップからも声が出るようになって、大きく変われた3日間でした」
 
 この日はセカンドトップに入りながら、藤枝順心の攻守の軸、千葉玲海菜の動きをケアし続けた。「10番が起点になるのは分かってたんで、わたしが早い段階で潰そうと。自由にはさせなかったと思います」と振り返った。
 
 まだシーズンの半ば。もちろん最終目標は、冬の選手権とのダブルクラウンだ。
 
「わたしにとってはいまの3年生が偉大で、優勝させることができて本当に嬉しい。自分たちが3年になったら超えていけるくらいになりたいと思います。選手権は地元の兵庫開催で、わたしの出身地でもあります。絶対に獲って2冠を達成します」
 
 力強く宣言した日ノ本の“元気印”。次期エースの視線は、すでに冬の王座を見据えていた。
 
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
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