「チーム全員が泣くくらいとことんまで意見をぶつけ合った」。
昨年度の日ノ本学園は5年ぶりの無冠に終わった。新チームが発足してからも覇気の感じられない状態が続き、6月、たまりかねた田邊監督はひとつの荒療治を施す。丸3日間、全学年の全選手だけで徹底的に話し合わせたのだ。主将の牛尾が何度も「終わりました」と報告に来ても、「まだまだ」と取り合わなかった。
澁川は、あの3日間を絶対に忘れないと振り返る。
「練習中もしゅんとなることが多くて、そんなんで優勝できんのかって監督に怒られて。あの3日間は、チーム全員が泣くくらいとことんまで意見をぶつけ合って、話し合った。何回も何回も。アップからも声が出るようになって、大きく変われた3日間でした」
この日はセカンドトップに入りながら、藤枝順心の攻守の軸、千葉玲海菜の動きをケアし続けた。「10番が起点になるのは分かってたんで、わたしが早い段階で潰そうと。自由にはさせなかったと思います」と振り返った。
まだシーズンの半ば。もちろん最終目標は、冬の選手権とのダブルクラウンだ。
「わたしにとってはいまの3年生が偉大で、優勝させることができて本当に嬉しい。自分たちが3年になったら超えていけるくらいになりたいと思います。選手権は地元の兵庫開催で、わたしの出身地でもあります。絶対に獲って2冠を達成します」
力強く宣言した日ノ本の“元気印”。次期エースの視線は、すでに冬の王座を見据えていた。
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
澁川は、あの3日間を絶対に忘れないと振り返る。
「練習中もしゅんとなることが多くて、そんなんで優勝できんのかって監督に怒られて。あの3日間は、チーム全員が泣くくらいとことんまで意見をぶつけ合って、話し合った。何回も何回も。アップからも声が出るようになって、大きく変われた3日間でした」
この日はセカンドトップに入りながら、藤枝順心の攻守の軸、千葉玲海菜の動きをケアし続けた。「10番が起点になるのは分かってたんで、わたしが早い段階で潰そうと。自由にはさせなかったと思います」と振り返った。
まだシーズンの半ば。もちろん最終目標は、冬の選手権とのダブルクラウンだ。
「わたしにとってはいまの3年生が偉大で、優勝させることができて本当に嬉しい。自分たちが3年になったら超えていけるくらいになりたいと思います。選手権は地元の兵庫開催で、わたしの出身地でもあります。絶対に獲って2冠を達成します」
力強く宣言した日ノ本の“元気印”。次期エースの視線は、すでに冬の王座を見据えていた。
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)