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【日本代表】イラク戦のキーマンは昌子源。不安と期待が同居するCBが備えた、森重真人との”違い”とは?

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2017年06月09日

軽々と追いついてしまうスピードが、昌子の大きな魅力だ。

1対1の対応には滅法強い。相手に裏を取られても自分でカバーできるのが昌子だ。写真:田中研治

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 しかも、昌子は森重とはタイプが違うセンターバックなので、特に前半は異物感があった。森重は足下に自信があるので、深い位置に下がらずにボールを受けて積極的にビルドアップに参加するが、昌子は過剰なほど深い位置に下がる。シリアは前からプレスをかけてこなかったので、近くに相手はいない。しかし、なぜか距離を取って下がる。ビルドアップは吉田麻也や山口蛍にお任せ状態だった。シリア戦で日本の距離感が間延びして、おかしくなった一因は、昌子にもある。
 
 しかし、その一方で大きな魅力もあった。
 
 前述した12分のミスの場面では、裏を取られた昌子がそのまま下がり、マルドキアンのドリブルに対応している。森重と吉田のコンビの場合、1トップに対しては、お互いの背中をカバーするように守る。だから、森重が裏を取られたら、吉田が逆サイドまでカバーに行き、森重はそれに交差して中央へ斜めに戻るポジショニングを行っているが、昌子の場合は、自分で自分の裏をカバーした。
 
 それで軽々と追いついてしまうスピードが、やはり昌子の大きな魅力だ。吉田は最初、サイドへカバーに行く姿勢を見せたが、昌子が自分で追いつこうと走り出す様子を見て、中央に留まる判断に変えた。このあたりの柔軟性は、さすがに経験値のある吉田だ。
 
 22分のシーンも面白い。
 
 山口と長友佑都が中盤に突っ込み、かわされて置き去りにされた場面。裏のスペースに走り込むマルドキアンに対し、昌子が1対1で対応した。二度の切り返しに振られながらも、即座に足を出してカット。あのタイミングで足を出せる俊敏性は、昌子ならではだ。
 
 ただし、その前の準備は、連係にズレがあった。山口と長友をかわし、相手がフリーで中盤を抜けてくる時、昌子はラインを上げ、スペースへ抜けてくるマルドキアンをオフサイドポジションに置いた。
 
 この時、吉田と酒井宏樹はラインを下げているため、オフサイドは取れていない。相手がフリーでボールを運んでくる時は、ペナルティエリア手前を限界点として、ラインを下げるのが守備のセオリーだ。そして、中盤のプレスバックを待つ。吉田と酒井宏の判断のほうが一般的だ。
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