大抜擢に結果で応えた彼には、早くもBチーム昇格の可能性も!?
そんな疑念が向けられていた「監督グティ」のイメージが一変したのは、昨夏にクラブが打ち出した人事方針がきっかけだった。
ジダン率いるトップチームの成功を受け、下のカテゴリーでもクラブOBの指導者を積極起用する方針を採ることとなり、06年1月にフベニールB(16~18歳)に昇格したばかりのグティが、フベニールAの監督に大抜擢されたのである。
さらには、受け持ったチームは幸運にも、近年で最も豊富なタレントに恵まれた世代だった。
「フットボールとは、足元でパスを繋ぐもの。これだけ豊富なタレントが揃っているチームでは、常に上質のプレーを試みなければならない」
現役時代と変わらぬこだわりをプレースタイルに打ち出した指揮官の下、チームは選手個々の才能を前面に押し出したフットボールで3シーズンぶりのリーグ優勝と全国制覇に加え、UEFAユースリーグでも2年連続の4強入りを果たした。
今シーズンの成功により、監督グティの評価が急上昇したことは言うまでもない。しかも、同じく昨夏にレアル・マドリー・カスティージャ(Bチーム)の監督に就任したサンティアゴ・ソラーリが2部への昇格プレーオフ進出を逃したことで、早くもグティの起用が期待され始めている。
現状、トップチームはジダンの続投が既定路線となっているが、来シーズン、もしチームが不調に陥るようであれば、シーズン中の解任という事態もあり得ない話ではない。そしてその際、もしグティがカスティージャの監督を務めていたら……。
かつてサンチャゴ・ベルナベウのピッチで観衆を魅了してきた金髪の背番号14は、指導者として、ジダンの後に続くことができるのだろうか。
文:工藤 拓
【著者プロフィール】
くどう・たく/1980年、東京都生まれ。桐光学園高、早稲田大学文学部卒。三浦知良に憧れて幼稚園からボールを蹴り始め、テレビで欧州サッカー観戦三昧の日々を送った大学時代からフットボールライターを志す。その後EURO2004、ドイツ・ワールドカップの現地観戦を経て、2006年よりバルセロナへ移住。現在は様々な媒体で執筆している。
ジダン率いるトップチームの成功を受け、下のカテゴリーでもクラブOBの指導者を積極起用する方針を採ることとなり、06年1月にフベニールB(16~18歳)に昇格したばかりのグティが、フベニールAの監督に大抜擢されたのである。
さらには、受け持ったチームは幸運にも、近年で最も豊富なタレントに恵まれた世代だった。
「フットボールとは、足元でパスを繋ぐもの。これだけ豊富なタレントが揃っているチームでは、常に上質のプレーを試みなければならない」
現役時代と変わらぬこだわりをプレースタイルに打ち出した指揮官の下、チームは選手個々の才能を前面に押し出したフットボールで3シーズンぶりのリーグ優勝と全国制覇に加え、UEFAユースリーグでも2年連続の4強入りを果たした。
今シーズンの成功により、監督グティの評価が急上昇したことは言うまでもない。しかも、同じく昨夏にレアル・マドリー・カスティージャ(Bチーム)の監督に就任したサンティアゴ・ソラーリが2部への昇格プレーオフ進出を逃したことで、早くもグティの起用が期待され始めている。
現状、トップチームはジダンの続投が既定路線となっているが、来シーズン、もしチームが不調に陥るようであれば、シーズン中の解任という事態もあり得ない話ではない。そしてその際、もしグティがカスティージャの監督を務めていたら……。
かつてサンチャゴ・ベルナベウのピッチで観衆を魅了してきた金髪の背番号14は、指導者として、ジダンの後に続くことができるのだろうか。
文:工藤 拓
【著者プロフィール】
くどう・たく/1980年、東京都生まれ。桐光学園高、早稲田大学文学部卒。三浦知良に憧れて幼稚園からボールを蹴り始め、テレビで欧州サッカー観戦三昧の日々を送った大学時代からフットボールライターを志す。その後EURO2004、ドイツ・ワールドカップの現地観戦を経て、2006年よりバルセロナへ移住。現在は様々な媒体で執筆している。