【ミラン番記者】本田圭佑がセリエAで「MF」扱いされない理由

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2017年05月17日

アタランタ戦ではインサイドハーフ起用もできたはずでは?

今シーズンから指揮を執るモンテッラ監督(左)は、本田(右)にほとんどチャンスを与えていない。写真:Alberto LINGRIA

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 とにかく本田は未来を考えつつも、指揮官ヴィンチェンツォ・モンテッラの采配に対する多くの疑問を持ちながらベンチに座っている。EL行きに向けた重要なゲームだった5月13日のアタランタ戦(セリエA36節)でモンテッラは、システム変更を断行した。いつもの4-3-3から3-5-2へ変えたのだ。どうしても負けられない試合で、大きな賭けに出た。
 
 モンテッラ・ミランはこれまでも何度か3バックを使ってきたが、今回のようにキックオフから採用したのは初めてだった。2トップはジャンルカ・ラパドゥーラとジェラール・デウロフェウ。中盤は右からユライ・クツカ、スソ、リッカルド・モントリーボ(7か月ぶりに怪我から復帰)、マリオ・パシャリッチ、マッティア・デ・シリオで構成されていた。
 
 それならば本田をプレーさせることだってできたのではないか? そんな疑問が浮かんでくる。たとえスタメンでなくても途中から彼を使ってもよかったのではないか? 
 
 しかし、今回もまたモンテッラは、本田をベンチに縛り付けた。途中出場したのはカルロス・バッカ、アンドレア・ベルトラッチ、レオネル・バンジョーニ。パシャリッチに代わってインサイドハーフに入るべきはベルトラッチではなく本田だったのでは? そう思った日本のファンの方もいただろうが、本田は結局いつも通り「出番なし」に終わったのだ。
 
 本田もこれにはいつも以上に怒りを覚えたのではないだろうか。1月に彼が移籍することをミランが阻止したこと、そして数か月前の「シーズン後半には本田をもっと起用し、彼はその実力を発揮できるだろう」というモンテッラの言葉を思い出せば、その憤りはより一層大きなものになるだろう。
 
 モンテッラはとても優秀な監督だ。前任者たちが挑戦しながら失敗してきた、大スランプからの脱出に成功しつつある。しかし、選手一人ひとりに対するやり方はあまり上手いとは言えない。少なくとも彼の本田に対する処遇は疑問符が少なくない。
 
 例えば、アタランタ戦の3-5-2であれば、本田は問題なくプレーできたように見えた。スソとパシャリッチが入ったインサイドハーフの右でも左でもだ。
 
 攻撃では2トップを助けるパスやクロスが期待できるし、守備もイタリアに来てからディフェンス王国のイロハをよく学んでいるだけに計算ができる。それなのになぜ、モンテッラは今回も本田を使わなかったのか? 
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