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【小宮良之の日本サッカー兵法書】ネガティブをポジティブへ――A・マドリーの成功例に学べ!

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年05月05日

求心力のあるリーダーは集団をひとつの方向に導くことができる

期待度・注目度と結果が比例しなかった過去数シーズンのC大阪。韓国の闘将はどこまでチームを変貌させられるか。 (C) SOCCER DIGEST

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 ビセンテ・カルデロンのファンが勇敢なチームを後押しするのは、必然的だった。シメオネによって、戦いは安定した。アンバランスなバランスと言うべきか。有り余る熱は、敵を焼き尽くすようになった。
 
 チームのキャラクターには、必ずポジティブな面、ネガティブな面の両方がある。ネガティブな面にばかり、囚われるべきではない。前者に転ばすことで、チームは好ましい結果を得られる。
 
 Jリーグでもそれは同様で、クラブとしてのキャラクターがネガティブに働くと、下降線を描くことになる。その点、監督の影響は大きいものがあるだろう。求心力のあるリーダーは、集団をひとつの方向に導くことができる。
 
 その点、セレッソ大阪のユン・ジョンファン監督の采配は注目に値する。C大阪はこれまで数多くのタレントを擁しながら、チームとしての硬骨さを欠き、栄光に届いていない。いわゆる、勝利のメンタリティーが根付いていなかった。
 
 ユン・ジョンファンは、そこに戦闘意欲を移植し、戦う集団へと変革させようとしている。守から攻、攻から守という切り替えひとつとっても、今シーズンは機敏さを増した。走量も確実に増えている。戦わざるもの、ピッチに立つべからず、という雰囲気を醸し出している。
 
 サガン鳥栖をJ1に導き、戦う集団にした韓国人監督の新たな挑戦。C大阪を好転させられるかが、興味深い。

文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、2016年2月にはヘスス・スアレス氏との共著『「戦術」への挑戦状 フットボールなで斬り論』(東邦出版)を上梓した。
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