高額サラリーを理由にボルシアMGは獲得を断念したが…
仮に香川がドルトムント退団を志願した場合、受入れ先に名乗り上げるブンデスリーガのクラブは少なくないだろう。ただし、実際に獲得できるのは、それなりの資金力を持つクラブに限られる。大きなハードルのひとつが年俸で、詳細は公表されてないが、かなり高額と言われている。先日、香川への興味が伝えられた国内屈指の名門ボルシアMGですら「彼のサラリーは我々にはとても払えない」と匙を投げたほどだ。
ボルシアMGよりも資金力のあるドイツ国内のクラブは、過去の補強費などを参考にして考えれば5つしかない。バイエルン、レバークーゼン、シャルケ、RBライプツィヒ、ホッフェンハイムだ。
それぞれのチーム状況をみてみよう。まず質量ともに充実するバイエルンはあえて香川を獲りにいく理由がなく、2列目が充実しているレバークーゼンも同様。30節終了時点で11位のシャルケは今夏に大型補強を敢行する可能性があるとはいえ、宿敵への移籍はさすがに香川もドルトムントも躊躇するだろう。
大手飲料メーカー『レッドブル』がオーナー企業のRBライプツィヒはブンデス屈指の金満クラブ。しかし、「24歳以上の選手は原則獲得しない」という補強方針を掲げているため、28歳の香川をリストアップする可能性は極めて低い。
そして、残るホッフェンハイムこそが、香川にとって理想の新天地になるかもしれない。30節終了時点でチャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の4位と大躍進を遂げているこのクラブは、世界的なソフトウェア会社『SAP』の創設者ディトマール・ホップ氏が実質的なオーナーとあって資金力は申し分がない。
さらに、主力のナディーム・アミリに引き抜きの噂が絶えない攻撃的MFは今夏の大きな補強ポイントとなっている。現状ではインゴルシュタットのMFパスカル・グロスらを狙っているものの、来シーズンのCL出場権を正式に勝ち取れば、香川のようなビッグネームに照準を切り替えても不思議はない。
出場機会の増加が見込めるうえ、CLにも継続してプレーできるとなれば、香川本人にとっても決して悪い話ではないだろう。何より期待感を抱かせるのは、29歳の智将ユリアン・ナーゲルスマンとの“化学変化”だ。「ベイビー・モウリーニョ」の異名を持つ青年監督は、ハンブルクで芽が出なかったトルコ人の技巧派MF、ケレム・デミルバイ(23歳)を一気にブレイクに導いた実績を持つ。前述したアミリも、ナーゲルスマンの指導によって開花したひとりだ。
テクニシャンを活かす方法を熟知しているナーゲルスマンの下でなら、香川は全盛期のキレを取り戻せるのではないか――。両者の間にはまだ何の接点もないが、そんな期待感を抱かせるのは事実だ。
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
ボルシアMGよりも資金力のあるドイツ国内のクラブは、過去の補強費などを参考にして考えれば5つしかない。バイエルン、レバークーゼン、シャルケ、RBライプツィヒ、ホッフェンハイムだ。
それぞれのチーム状況をみてみよう。まず質量ともに充実するバイエルンはあえて香川を獲りにいく理由がなく、2列目が充実しているレバークーゼンも同様。30節終了時点で11位のシャルケは今夏に大型補強を敢行する可能性があるとはいえ、宿敵への移籍はさすがに香川もドルトムントも躊躇するだろう。
大手飲料メーカー『レッドブル』がオーナー企業のRBライプツィヒはブンデス屈指の金満クラブ。しかし、「24歳以上の選手は原則獲得しない」という補強方針を掲げているため、28歳の香川をリストアップする可能性は極めて低い。
そして、残るホッフェンハイムこそが、香川にとって理想の新天地になるかもしれない。30節終了時点でチャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の4位と大躍進を遂げているこのクラブは、世界的なソフトウェア会社『SAP』の創設者ディトマール・ホップ氏が実質的なオーナーとあって資金力は申し分がない。
さらに、主力のナディーム・アミリに引き抜きの噂が絶えない攻撃的MFは今夏の大きな補強ポイントとなっている。現状ではインゴルシュタットのMFパスカル・グロスらを狙っているものの、来シーズンのCL出場権を正式に勝ち取れば、香川のようなビッグネームに照準を切り替えても不思議はない。
出場機会の増加が見込めるうえ、CLにも継続してプレーできるとなれば、香川本人にとっても決して悪い話ではないだろう。何より期待感を抱かせるのは、29歳の智将ユリアン・ナーゲルスマンとの“化学変化”だ。「ベイビー・モウリーニョ」の異名を持つ青年監督は、ハンブルクで芽が出なかったトルコ人の技巧派MF、ケレム・デミルバイ(23歳)を一気にブレイクに導いた実績を持つ。前述したアミリも、ナーゲルスマンの指導によって開花したひとりだ。
テクニシャンを活かす方法を熟知しているナーゲルスマンの下でなら、香川は全盛期のキレを取り戻せるのではないか――。両者の間にはまだ何の接点もないが、そんな期待感を抱かせるのは事実だ。
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部