【藤田俊哉の目】本田の指定席を奪い取った久保。W杯で勝つべくビッグクラブへ行け

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年03月30日

若手がスケールアップを遂げた時、次の代表チームの顔が見えてくるはず。

 直近3試合を経て、ようやく日本のスタイルが固まってきたんじゃないかな。サイドの原口と久保の突破力という長所が生かされているところを見ると、ハリルホジッチ監督の縦に速いサッカーが浸透してきた印象だ。ただ、“ロシアで戦う”ためのイメージが見えてきたけれど、“ロシアで勝つ”ためにはさらなるスケールアップが必要となる。
 
 4位のUAEが2連敗し、ワールドカップ出場権の行方は、日本、サウジアラビア、オーストラリアの三つ巴の争いになってきた。でも、こんなところで、もたもたしている日本なんて見たくない。このままイラク、オーストラリアに2連勝して、サウジアラビアとの最終戦を残して、自動出場圏の2位以内を確保するというのが理想的なシナリオだ。
 
 世界を勝ち抜くために、いかにスケールアップしていくか。その基準は明白だ。まずは、所属クラブでコンスタントに出場することだ。そしてどれだけビッグクラブへ移籍して活躍することができるか、である。
 
 世界の強豪国と比べたら、ヨーロッパで活躍している選手がまだまだ少ない。個の力が大きくなれば、おのずとチームの力も大きくなる。かつて本田たちが築いてきたように、もっとチームの柱となるような選手が増えてこないといけない。香川がマンチェスター・ユナイテッドへ、本田がミランへ、長友がインテルへとチャレンジしてきたように、大迫、原口、久保、宇佐美、南野などの若手がさらなるスケールアップを遂げた時、おのずと次の代表チームの“顔”が見えてくるはず。彼らの所属クラブでの活躍のニュースとともに、近い将来、ビッグクラブへ移籍するニュースが出てくることを願っている。

■プロフィール
藤田俊哉(ふじた・としや)/1971年10月4日生まれ、静岡県出身。清水市商高-筑波大-磐田-ユトレヒト(オランダ)-磐田-名古屋-熊本-千葉。日本代表24試合・3得点。J1通算419試合・100得点。J2通算79試合・6得点。J1では、ミッドフィルダーとして初めて通算100ゴールを叩き出した名アタッカー。2014年からVVVフェンロのコーチとして指導にあたっている。
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