30年目にして雪辱の機会を得たナポリ。OBたちの期待も大!

第2レグ、相手の隙を突いて勝ち抜けを決める同点ゴールを決めたブトラゲーニョ(右端)。現在はマドリーの役員を務め、CL抽選会などでその姿を見ることができる。 (C) SOCCER DIGEST
2週間後(9月30日)、一転して超満員のサン・パオロで行なわれた第2レグでは、予想通りにナポリが攻め、これをマドリーが冷静に受け止めるかたちで試合は進んだ。
9分まではホームチームの計算通り。カウンターからイタリア代表のジョバンニ・フランチーニが、自らのヘディングシュートをGKが弾いたところを詰めて先制ゴールを奪った。
しかし、マドリーにとってはこのまま終了すれば勝ち抜けるため、しっかり守りを固めて勢い付いたナポリの攻撃を受け流していく。そうすると、徐々に相手の焦りを誘うことに成功する。
そして43分、前がかりになり、ややプレーが雑になったナポリの隙を突き、マドリーはパスカットからウーゴ・サンチェスがゴール前に進み、彼のスルーパスを受けたエミリオ・ブトラゲーニョがGKの鼻っ先でコースを変えてゴールに流し込む。自慢の2トップによる貴重の一撃だった。
この前半終了間際のゴールで、サン・パオロは静まり返った。アウェーゴールを許したことで、残り時間で3点を奪わなければならなくなり、それが不可能なことがファンの誰もが分かっていたからだ。超満員のはずのスタジアムは、2週間前のベルナベウ同様の状態となってしまった。
後半、ナポリが攻めてマドリーが守る展開は続いたが、集中力と気力が途切れがちのナポリに対し、余裕のアウェーチームは幾度も効果的なカウンターで追加点の機会を得た。
後半、スタンドが湧いたのは、ナポリのイタリア代表FWアンドレア・カルネバーレが苛立ちと落胆のあまり、倒れた相手GKに「早く立てよ」とばかりに蹴りを見舞って一発退場になった場面ぐらいだった。
こうしてマドリーは、実力と経験の差を見せ付け、1勝1分けでナポリを一蹴。このシーズンは準決勝でPSV(このシーズンの優勝チーム)に足元をすくわれるまで、前年度王者ポルト、優勝候補バイエルンといった強豪を下していった。
一方、ナポリにとっては失意の敗北。その悔しさは30年立った今でも、当時の選手たちの胸からは消えていないようだ。
ようやく訪れた雪辱の機会に、彼らは「突破の可能性は十分」(カレッカ)、「マドリーは完全ではなく、ナポリに付け入る隙はある」(カルネバーレ)などのコメントを発している(『コッリエーレ・デッロ・スポルト』より)。
またマラドーナとカレッカは、後輩たちのプレーを見守るために、直接試合会場に乗り込むと報じられており、決戦を前に周囲は大いに盛り上がっている。
マドリーが返り討ちにするか、ナポリがレジェンドたちの期待に応えるか。注目の対決は間もなく始まる。
9分まではホームチームの計算通り。カウンターからイタリア代表のジョバンニ・フランチーニが、自らのヘディングシュートをGKが弾いたところを詰めて先制ゴールを奪った。
しかし、マドリーにとってはこのまま終了すれば勝ち抜けるため、しっかり守りを固めて勢い付いたナポリの攻撃を受け流していく。そうすると、徐々に相手の焦りを誘うことに成功する。
そして43分、前がかりになり、ややプレーが雑になったナポリの隙を突き、マドリーはパスカットからウーゴ・サンチェスがゴール前に進み、彼のスルーパスを受けたエミリオ・ブトラゲーニョがGKの鼻っ先でコースを変えてゴールに流し込む。自慢の2トップによる貴重の一撃だった。
この前半終了間際のゴールで、サン・パオロは静まり返った。アウェーゴールを許したことで、残り時間で3点を奪わなければならなくなり、それが不可能なことがファンの誰もが分かっていたからだ。超満員のはずのスタジアムは、2週間前のベルナベウ同様の状態となってしまった。
後半、ナポリが攻めてマドリーが守る展開は続いたが、集中力と気力が途切れがちのナポリに対し、余裕のアウェーチームは幾度も効果的なカウンターで追加点の機会を得た。
後半、スタンドが湧いたのは、ナポリのイタリア代表FWアンドレア・カルネバーレが苛立ちと落胆のあまり、倒れた相手GKに「早く立てよ」とばかりに蹴りを見舞って一発退場になった場面ぐらいだった。
こうしてマドリーは、実力と経験の差を見せ付け、1勝1分けでナポリを一蹴。このシーズンは準決勝でPSV(このシーズンの優勝チーム)に足元をすくわれるまで、前年度王者ポルト、優勝候補バイエルンといった強豪を下していった。
一方、ナポリにとっては失意の敗北。その悔しさは30年立った今でも、当時の選手たちの胸からは消えていないようだ。
ようやく訪れた雪辱の機会に、彼らは「突破の可能性は十分」(カレッカ)、「マドリーは完全ではなく、ナポリに付け入る隙はある」(カルネバーレ)などのコメントを発している(『コッリエーレ・デッロ・スポルト』より)。
またマラドーナとカレッカは、後輩たちのプレーを見守るために、直接試合会場に乗り込むと報じられており、決戦を前に周囲は大いに盛り上がっている。
マドリーが返り討ちにするか、ナポリがレジェンドたちの期待に応えるか。注目の対決は間もなく始まる。