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【ミラン番記者】本田圭佑が「先発ドタキャン」を食らった理由。モンテッラは10番の心を傷つけた…

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2016年12月16日

相手の右SBにフィジカルで対抗するために――。

ニアングはやはりキレを欠き、2試合連続でPK失敗という失態も。結果的にモンテッラの采配は裏目に出た。写真:Alberto LINGRIA

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 ところが、だ。
 
 試合当日、それもキックオフのほんの1時間半前に、我々のもとにこんなニュースが飛び込んできた。スタメンに入るのはニアングで、本田はまたもベンチスタート――。誰もがこの決定には驚いた。
 
 そして試合は当然といえば、当然の成り行きとなった。ニアングは相変わらずキレがなく、さらに前節に続いてPKを失敗するなど、ピッチに立った選手の中で最低のパフォーマンスに終始した。
 
 一方の本田といえば、84分からの途中出場。最初は左サイドに入り、その後は右ウイングに回ったが、良いところはまったくなし。毒にも薬にもならなかった。
 
 0-1で敗れた試合後の記者会見で、ある記者が「なぜ本田ではなくニアングを先発で起用したのか?」とモンテッラに尋ねると、指揮官は苛立った調子でこう答えた。
 
「私は選択しなければいけない。そして、そう決めたんだ。これ以上付け加えることはない」
 
 改めてまとめてみよう。試合直前までモンテッラは本田を先発させる気でいた。しかし、試合当日の昼過ぎにその考えを覆した。それはローマのスタメンが確定したのとほぼ同時だったという。
 
 最後の最後に左ウイングでニアング起用を決めた理由は、同じサイドで対峙する右SBアントニオ・リュディガーに身体能力で対抗し、力を削ぐためだった。「フィジカルの強い選手にはフィジカルの強い選手で」というわけだ。
 
 たしかにこの点においては、明らかに本田よりニアングのほうが上だ。しかし問題は、前述した通りニアングが完全に調子を崩していることだ。
 
 それにニアングがおらず、もしPKキッカーがジャンルカ・ラパドゥーラで彼がそれを成功させ、ミランが先制していれば、試合の行方は大きく変わっていただろう。
 
「ニアングではなく本田が先発だったらミランが勝っていた」などと、そんなことを言うつもりは一切ない。しかし、モンテッラのサプライズ的な先発変更が、結果的に裏目に出たのは事実だ。
 
 監督は選手起用に関して全ての決定権を持っている。例えキックオフ5分前であっても、スタメンを変えることができる。
 
 ただしその場合、後に禍根を残す可能性は否めない。例えば本田は今、右ウイングの定位置争いでスソに完敗し、なかなかピッチに立てないという非常に難しい状況に置かれている。
 
 そんな時に次はスタメンだと言われたにもかかわらず、試合直前にそれをドタキャンされたらどんな気持ちになるか? 想像に難くない。 
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