バルサはイニエスタ離脱中に「新時代のヒント」を得られるか?

カテゴリ:メガクラブ

豊福晋

2016年10月24日

イニエスタの長期離脱はA・ゴメスにとってチャンス。

A・ゴメス(左)がイニエスタ、ウンティティ(右)がピケの穴をしっかり埋めれば、2人の後継者問題にも目途が立つ。(C)Getty Images

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 イニエスタの左インテリオール(インサイドハーフ)は、アルダやラフィーニャなどもカバーできるが、スタイル的に最も適しているのはA・ゴメスだろう。このポルトガル人MFはカンテラーノではないが、テクニックは申し分なく、パスセンスもある。
 
 さらにイニエスタに欠けるフィジカルの強さ備え、L・エンリケはセルヒオ・ブスケッツのポジション(アンカー)でも試している。まだ入団1年目で強烈な個性の中で埋もれがちだが、イニエスタの長期離脱は本人にとってチャンス。求められるのは存在感だ。
 
 一方、ピケの穴を埋めることになるのは、A・ゴメスと同じく入団1年目のサミュエル・ウンティティだ。
 
 このフランス人DFはマンチェスター・Cで出色のパフォーマンスを見せ、クリーンシートに貢献する。バルサはピケとハビエル・マスチェラーノに続くCBをずっと探しており、ここ数年は何人も新戦力を獲得してきたが、ずっと失敗続き。マンチェスター・C戦のウンティティは、「2人の後継者をようやく見つけた」と言える圧巻のプレーだった。
 
 スピードや頑強さなどフィジカル能力が高く、何よりボールを持っても慌てず冷静に繋げる。中盤の選手がショートパスを要求する中で、状況次第で前線へロングパスを通すメンタルの強さも頼もしい。CBの序列を一気に駆け上がっており、現在はマスチェラーノを退けるほどの勢いだ。
 
 ピケとイニエスタという最終ラインと中盤の核のいない時期を乗り切れるかどうか。新戦力のウンティティとA・ゴメスはどんなパフォーマンスを見せるのか。この2つの視点は、そう遠くない「バルサ新時代」を考える際にもヒントとなる。
 
文:豊福晋
 
【著者プロフィール】
1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
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