「勇気」や「野心」を持っていなかったのは誰なのか。
それを裏付けるように、終盤には原口に代えて、CBの丸山を投入し、そのままウイングのような位置に配置している。まったく攻める気がない、完全にセットプレー用の交代だ。この一手に、指揮官の思考が表われている。
ハリルホジッチ監督は「(セットプレーの)その対応のために、新しい選手を入れました。最後に入れた丸山ですね。それは戦術的なチョイスです」と悪びれずに言ったが、例えば、丸山をボランチに置き、山口をトップ下、香川を左サイドにスライドさせれば、まだ攻撃の芽は残った。その選択肢すら指揮官は捨てたのだ。
ハリルホジッチ監督は、オーストラリアを過度にリスペクトして、攻撃的なマインドを持てなかった。80分過ぎまで選手交代を引っ張った采配を見ると、そう邪推したくもなる。
そもそも、プレスにすらいけなくなった香川を90分間使ったのも不可解だ。本田や小林に関しては、セットプレー要員としての役割があったかもしれないが、香川にそれは求められていない。であれば、浅野を1トップで投入して、トップ下に本田を下げる。もしくは、香川をそのまま清武に代えることはできたはずだ。
グループ最大のライバルとのアウェー戦で、守備を重視する姿勢は分かる。ただ一方で、失点しないことを優先していた指揮官の判断が、勝点3を獲るチャンスを遠ざけたという見方もできるだろう。
ハリルホジッチ監督は、よく「勇気」や「野心」という言葉を使うが、この試合に限って言えば、それを持っていなかったのは誰なのか。答は言うまでもない。
ハリルホジッチ監督は「(セットプレーの)その対応のために、新しい選手を入れました。最後に入れた丸山ですね。それは戦術的なチョイスです」と悪びれずに言ったが、例えば、丸山をボランチに置き、山口をトップ下、香川を左サイドにスライドさせれば、まだ攻撃の芽は残った。その選択肢すら指揮官は捨てたのだ。
ハリルホジッチ監督は、オーストラリアを過度にリスペクトして、攻撃的なマインドを持てなかった。80分過ぎまで選手交代を引っ張った采配を見ると、そう邪推したくもなる。
そもそも、プレスにすらいけなくなった香川を90分間使ったのも不可解だ。本田や小林に関しては、セットプレー要員としての役割があったかもしれないが、香川にそれは求められていない。であれば、浅野を1トップで投入して、トップ下に本田を下げる。もしくは、香川をそのまま清武に代えることはできたはずだ。
グループ最大のライバルとのアウェー戦で、守備を重視する姿勢は分かる。ただ一方で、失点しないことを優先していた指揮官の判断が、勝点3を獲るチャンスを遠ざけたという見方もできるだろう。
ハリルホジッチ監督は、よく「勇気」や「野心」という言葉を使うが、この試合に限って言えば、それを持っていなかったのは誰なのか。答は言うまでもない。