問題インタビューも“仕込み”だった? トッティ夫人の周到なメディア戦略

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2016年09月29日

“火消し”に走ったのはトッティ本人だった。

今シーズンもここまでセリエA4試合で2ゴール・2アシストを記録しているトッティ。類稀な技術と創造性はまったく衰えていない。写真:Alberto LINGRIA

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 ガゼッタ・デッロ・スポルト紙が、一面に「イラリー・ショック」、「スパレッティは私のフランチェスコを我慢できない。ちっちゃい奴」という刺激的な見出しを打って煽ったこともあって、その日のイタリア・メディアやSNSはこのインタビューをめぐる報道で持ち切りとなった。
 
 その論調は、どちらかというとイラリーに批判的なもの。「内容はともかくタイミングが最悪」、「フランチェスコの誕生日を台無しにした」といったまっとうな意見が大半だったものの、「女にはサッカーがわからないんだから黙ってろ」、「スパレッティがクビになったらイラリーが監督やるのか?」という類いの性差別的なコメントも中には見受けられた。
 
 これに対して「火消し」に走ったのが本人。前日の夜、家に帰ってきたイラリーにインタビューのことを初めて聞かされたというトッティは、掲載日の午後になって、ツイッターで次のようなコメントを発表した。
 
「イラリーの言葉は、昨シーズンの出来事で彼女がどれほど辛い思いをしたか、改めて分からせてくれた。でも今は、パロッタ会長、スパレッティ監督と完全に波長が合っている。監督のことは心から尊敬しているし、会長とも率直で誠実な関係を築いている。3人とも同じひとつの目標、ローマの栄光に向かって力を合わせている」
 
 こうして、異常なほどの大きな注目が集まることになった誕生日は、通常は午後に組まれている練習が午前中に移されるなど、ローマのスケジュールまでもそれに合わせて変更されるほどだった。
 
 練習が終わった昼前には、トッティの父エンツォ氏がシャンパンとポルケッタ(子豚の胴体に詰め物をしたハム)をトリゴリア(ローマの練習場)に持ち込んで、それを囲んで選手とスタッフの全員が集まって乾杯した。
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