札束で顔を引っ叩かれるように大黒柱を引き抜かれたナポリ。

イグアインの抜けた穴を埋めきれないまま、シーズン開幕を迎えたナポリ。中盤にジエリンスキ、ディアワラなどテコ入れはしたものの、スクデット獲得は厳しいか……。 (C) Getty Images
【負け組】ナポリ
昨シーズン、セリエA記録の36得点を挙げた大黒柱イグアインをユベントスに放出。それも、9000万ユーロ(約108億円)の札束で顔を引っ叩かれるような形で引き抜かれるという屈辱にまみれたものだった。
その上、その後釜として狙いを定めたマウロ・イカルディ(インテル)、ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)の獲得にも失敗。アヤックスから先のEURO2016で株を上げたポーランド代表FWのアルカディウシュ・ミリクを獲得したものの、イグアインの穴を埋めきれないままメルカート閉幕を迎えたことに変わりはない。
中盤にはイタリア代表エマヌエレ・ジャッケリーニ(←ボローニャ)、ポーランド代表ピオトル・ジエリンスキ(←エンポリ)、クロアチア代表マルコ・ログ(←ディナモ・ザグレブ)、そして昨シーズン、ボローニャでブレイクした18歳のアマドゥ・ディアワラと、タイプの異なる4人のMFを獲得した。
最終ラインにも、ロレンツォ・トネッリ(←エンポリ)、ニコラ・マクシモヴィッチ(←トリノ)を加えて、セリエAとCLの「二足のわらじ」に対応できる戦力的な厚みを確保したのはプラス材料だが、ユベントスの対抗馬一番手にはなれても、スクデットには手が届かないだろう。
【負け組】ローマ
こちらも、ユベントスの札束攻勢でピャニッチを引き抜かれたうえ、その後釜に狙っていたボルハ・バレロ(フィオレンティーナ)の獲得に失敗。チャンピオンズ・リーグ(CL)プレーオフでポルトに敗れて本戦出場を逃し、UEFAからの分配金(最低3000万ユーロ前後)を見込めなくなって予算の目途が立たず、移籍交渉にブレーキが掛かったのは痛手であった。
それだけでなく、CLプレーオフ敗退のショックでチームを取り巻く空気が一気にネガティブになったことも大きなマイナスだ。この悪い流れをできるだけ早く断ち切らなければ、負のスパイラルに陥る危険もある。
慰めは、膝の故障でほぼ2シーズンをまるまる棒に振ったオランダ代表主将のケビン・ストロートマンが復帰し、早速質の高いパフォーマンスを見せていることだろう。
ブルーノ・ペレス(←トリノ)、トーマス・ヴェルメーレン(←バルセロナ)など5人のDFを獲得し、最終ラインの再構築と世代交代に成功したことも評価できる。ナポリと2位を争うだけの戦力はあるが、今シーズンもおそらくそこまでだろう。
昨シーズン、セリエA記録の36得点を挙げた大黒柱イグアインをユベントスに放出。それも、9000万ユーロ(約108億円)の札束で顔を引っ叩かれるような形で引き抜かれるという屈辱にまみれたものだった。
その上、その後釜として狙いを定めたマウロ・イカルディ(インテル)、ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)の獲得にも失敗。アヤックスから先のEURO2016で株を上げたポーランド代表FWのアルカディウシュ・ミリクを獲得したものの、イグアインの穴を埋めきれないままメルカート閉幕を迎えたことに変わりはない。
中盤にはイタリア代表エマヌエレ・ジャッケリーニ(←ボローニャ)、ポーランド代表ピオトル・ジエリンスキ(←エンポリ)、クロアチア代表マルコ・ログ(←ディナモ・ザグレブ)、そして昨シーズン、ボローニャでブレイクした18歳のアマドゥ・ディアワラと、タイプの異なる4人のMFを獲得した。
最終ラインにも、ロレンツォ・トネッリ(←エンポリ)、ニコラ・マクシモヴィッチ(←トリノ)を加えて、セリエAとCLの「二足のわらじ」に対応できる戦力的な厚みを確保したのはプラス材料だが、ユベントスの対抗馬一番手にはなれても、スクデットには手が届かないだろう。
【負け組】ローマ
こちらも、ユベントスの札束攻勢でピャニッチを引き抜かれたうえ、その後釜に狙っていたボルハ・バレロ(フィオレンティーナ)の獲得に失敗。チャンピオンズ・リーグ(CL)プレーオフでポルトに敗れて本戦出場を逃し、UEFAからの分配金(最低3000万ユーロ前後)を見込めなくなって予算の目途が立たず、移籍交渉にブレーキが掛かったのは痛手であった。
それだけでなく、CLプレーオフ敗退のショックでチームを取り巻く空気が一気にネガティブになったことも大きなマイナスだ。この悪い流れをできるだけ早く断ち切らなければ、負のスパイラルに陥る危険もある。
慰めは、膝の故障でほぼ2シーズンをまるまる棒に振ったオランダ代表主将のケビン・ストロートマンが復帰し、早速質の高いパフォーマンスを見せていることだろう。
ブルーノ・ペレス(←トリノ)、トーマス・ヴェルメーレン(←バルセロナ)など5人のDFを獲得し、最終ラインの再構築と世代交代に成功したことも評価できる。ナポリと2位を争うだけの戦力はあるが、今シーズンもおそらくそこまでだろう。