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ボランチでやりがい。過酷な環境も「1周回って受け入れられる」充実感を覚えるベールスホットでの日々【原口元気 独占インタビュー②】

カテゴリ:海外日本人

元川悦子

2025年12月19日

「今は32~33キロしか出ない」

「数年前まですごく嫌いだった」ボランチでやりがい。新たな意欲を燃やしている。写真提供:udnsports

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 リーグレベルに関しても、もちろんブンデスリーガ1部などの欧州5大リーグには遠く及ばない。

「僕らは今のリーグで上の立場にいるので、ほとんどの試合を支配できて、勝利を挙げることができている。ベールスホットだけを見ればJ1でも戦えるくらいのチーム力はあると思います。

 ただ、リーグ全体を見ると、Jリーグより低いのかなと。一番は技術レベルですね。速い選手や強い選手はいるので、それをしっかりオーガナイズできているチームはある程度の戦いができますけど、そうじゃないチームもある。そのバラつきは大きいと思います」

 原口はそういう現実も覚悟のうえで、「割り切って楽しもう」と思えたからこそ、ベルギー2部に身を投じることができた。今は環境に関係なくサッカーに没頭していたユース時代のようなマインドでいるという。

 それはポジションについても同じ。2024年9月に浦和に復帰した時は「自分はもう一度、ウインガーとして輝きたい」と強く考えていた。それは欧州での10年間で1トップから2列目、ボランチ、右サイドバックまで幅広く使われながら、満足いく結果が残せなかった反省を踏まえてのことだった。

 ただ、浦和でのチャレンジが不発に終わり、ベールスホットでプレーする今、「自分にはもう一列下のボランチが合っている」と心から感じられるようになったのだ。

「ボランチに関しては、数年前まですごく嫌いだったんです。『どうやって点を取ろう』とか『自分の評価を上げるには、どうしたらいいか』というのを真っ先に考えてきたキャリアだったので、後ろに下がってプレーすることに積極的になれなかったですね。

 でも今は『チームをどう機能させるのか』『どうしたら勝たせられるのか』を一番に考えてやれている。中盤からはいろんなことが見えますし、攻守両面に関われる。時間帯によっていろんなゲームの組み立てからを考えながらやるのはすごく勉強になりますね。

 相棒のルーカス(・ヴァン・エーノー)が同じ34歳で良いコミュニケーションが取れているのも大きいかなと。そのルーカスも指導者ライセンスを取得中で、けっこう先に進んでいるので、一緒にサッカーの話をしたりすることも多くて、すごく学びが多いと思います」と、原口は新境地開拓に一定の手応えを得ている。
 
 指揮を執るモハメド・メソウディ監督も彼らベテラン2人に絶大な信頼を寄せ、ゲームコントロールを任せている。選手はどういう監督と出会うかによって大きく変わるというのは原口も実感していること。34歳にして、ようやく自分を活かしてくれる指導者に出会えたと言っていい。

「今のフィジカルコンディションや30代半ばのフィットネスを考えると、一番フィットするのがこの役割だと思います。実際、スプリントを計測しても、20代の頃は時速35キロ近く出ていたのに、今は32~33キロしか出ない。そういう自分だからこそ、行く時と行かない時をしっかり計算しながらやらないといけない。

 それが実践できているのは大きいと思います。まだ移籍して3~4か月ですけど、遠目から2点取れていますし、非常にやりがいがある。この監督ともっと早く出会えていたら、ボランチで突き詰めていくという人生が前から開けていたかもしれないとも感じますね」
 
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