【リオ五輪】手倉森監督も男泣き。選手たちが明かす「最後のロッカールーム」

カテゴリ:日本代表

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年08月11日

次はA代表で――。そんな再会ストーリーも手倉森ジャパンらしいドラマティックな展開だ。

五輪チームはこれで解散となるが、手倉森監督は今後A代表に関わる可能性も。選手たちとの再会は、A代表でということになるかもしれない。写真:JMPA/小倉直樹

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 普段は軽妙なトークとテンポで取材に応じる指揮官も「話しているあいだにいつもより間があった」(原川力)。選手同様、いろんな感情が渦巻くなかで、思わずエモーショナルに、涙がこぼれ出したのだろう。
 
 だが、その“人間らしさ”こそが手倉森ジャパン最大の特長である一体感を生み、「谷間の世代」と言われた選手たちをオリンピックの舞台へと引き上げる一因となったのは言うまでもない。
 
 この夏、世界的ビッグクラブのアーセナルへと羽ばたいた浅野は、チーム立ち上げからの約2年半を次のように振り返る。
 
「(この2年半は)僕のサッカー人生の中でも本当に大きなものです。教えてもらったことはたくさんありますけど、やっぱり『チームの一体感』の大事さはテグさんが一番僕らに与えてくれたものなのかなと。今日勝っても喜べなくて、チームにもう先がない状態でも、常に前を向いて次に、と涙を流しながらも僕らに声をかけてくれて本当にありがたいですよね」
 
「僕らもここで終わりじゃなくて、テグさんに恩返しする意味でも、今後活躍している姿を見せなければいけない。『この五輪があったからこそ、今の自分がいる』と胸を張って言えるように。テグさんのためにも、これからどんどん上を目指して頑張っていきたい」
 
 リオ五輪はグループリーグ敗退に終わったが、“手倉森イズム”を注入されたこの世代がこれからのA代表、そして日本サッカーの中心を担っていくのは間違いない。田嶋幸三会長は、8月31日で五輪監督の契約を満了する手倉森監督にA代表の指導に携わってほしい意向を持っている。日本のトップカテゴリーで、彼らが再会する。それもまた、手倉森ジャパンらしいドラマティックな展開ではなかろうか。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト特派)
 

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