【名古屋】残留への鍵は“戦術シモビッチ”!? 鳥栖戦で見せた割り切った攻撃の形とは?

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年07月18日

シモビッチのフォロー体制をどれだけ整えられるか。それが残留への鍵だ。

前半の早い時間に交代で登場した和泉。攻撃に変化を加えた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 和泉は次のように攻撃の狙いを語る。
 
「試合前から決まり事として、左はミチくん(安田)を中心につなぎながら縦パスなどを意識して、右はクロスだったりロビンに合わせてそこの背後だったり、そういう部分で攻めようという共通意識がありました。ロビンが競り勝って動き出しが合えばチャンスになるので狙っていきました」
 
 また、新加入ながら前節に引き続きCBでフル出場を果たした酒井も話す。
 
「(シモビッチは)あれだけ勝つから、そこで点を取れれば、一番ノーリスクで、一番簡単というか。あれがチームの狙いのひとつであることは確か」
 
 ただ、もう一方で酒井はこうも言う。
 
「それ(シモビッチ)に頼り過ぎてしまった部分もあった。(和泉)竜司とか(松田)力がその周りで空いていたと思うし、もうちょっと活かせたらなと」
 
 シモビッチを狙いつつ、マークが集中すれば、周囲を上手く使う。本来は状況に合わせた臨機応変な“なんでもできる”サッカーを目指してきたが、理想ばかりを追っていられる状況は過ぎているだけに、どれだけシモビッチのフォロー体制を整え、そこから派生する攻撃を整えることができるかが大切だ。
 
“戦術シモビッチ”という言葉もチームの最も強力な武器を活かすという意味で、決して悪いものではない。クラブ史上最大のピンチを迎えているチームにおいて、この日のように割り切った戦い方を貫くことが残留への道へとつながるはずだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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