出口の見えない名古屋。「このままだと、しんどい」と守護神・楢崎も悲痛の叫び

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2016年07月14日

結果が出ないことで、進むべき道を見失っているようだ。

鹿島に完敗し、クラブワースト記録を更新する11戦未勝利と泥沼にはまっている名古屋。いまだ負のスパイラルから抜け出せずにいる。(C)J.LEAGUE PHOTOS

画像を見る

[J1・第2ステージ3節]鹿島アントラーズ 3−0 名古屋グランパス
7月13日/県立カシマサッカースタジアム
 
 11試合未勝利――第2ステージ3節のアウェー鹿島戦を0-3で落とした名古屋は、クラブワースト記録を更新してしまった。
 
 5月4日の第1ステージ10節・横浜戦の勝利を最後に、2か月以上、リーグ戦では勝利から遠ざかっている。年間勝点では16位。降格圏内に沈む現状に、楢崎正剛も厳しい表情を見せる。
 
 3つの失点はどれも、入ってくるクロスやシュートに一度は守備陣が触れるものの、こぼれ球を拾われ、ゴールを許している。
 
 ボールへの執着心について問われた守護神は、「この状況で、執着心がないとかとそういう話にはならないとは思うんですけど」と応じた後、言葉を詰まらせながら、自らの力不足を嘆く。
 
「でも、結果的にそうなっているということは……なんとかできたんじゃないかと、自分が助けにならなかった反省しかないですけど」
 
 チーム全体の戦い方については、危機感を口にした。
 
「なかなかマイボールで前に進まないし、すぐ守備の時間になってしまう。サッカー自体がやっぱり、このままでやると、しんどいというか。川崎、鹿島とやっても、こういう状態なので。もちろん、(相手は)上位にいるチームですけど、ほとんどサッカーをさせてもらえなかった。サッカーの進め方を違うアプローチでやらないと、勝点が取れない」
 
 負のスパイラルから抜け出そうと、今の名古屋は必死にもがいている。どれが一番、正しいやり方なのか――結果が出ないことで、進むべき道を見失っているようだ。
 
 もっとも、記者の目には、楢崎が言うほど、ビルドアップに難があるようには見えなかった。2ボランチの明神智和と扇原貴宏(後半からはハ・デソン)はボールスキルが高く、状況によってはテンポ良くパスをつなぎ、両サイドに展開できていた。
 
 ただ、そこからの崩しや仕掛けは、精度と連動性に乏しく、選手同士がイメージを共有できている場面は少なかったように思う。思い切りの良さも感じられず、どこか人任せで、後ろ向きなプレーが目に付いた。
 
【関連記事】
【J1採点&寸評】鹿島 3-0 名古屋|ゴールには直接絡めなかった柴崎だが、出色のゲームメイクでチームを完勝に導く
鹿島が危なげなく2連勝。泥沼の名古屋はクラブワーストの11戦未勝利
【J1採点&寸評】名古屋×川崎|役者揃い踏みの川崎が圧倒! 名古屋の及第点は新戦力ふたりのみ
【名古屋】残留への救世主となるか? 上々デビューの扇原が覚悟の移籍に「思ったことはどんどん言いたい」
【名古屋】泥沼からの脱出へ楢﨑が言及。「誰も助けに来てくれないと思ってやるしかない」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ