【名古屋】残留への鍵は“戦術シモビッチ”!? 鳥栖戦で見せた割り切った攻撃の形とは?

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年07月18日

これまでの形とは明らかに変化が。

通常よりもシモビッチへのロングボールが多かったこの日の名古屋。長身FWはほぼすべてのボールに競り勝っていた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 前節、鹿島に0-3で敗れ、未勝利数はクラブワーストの「11」となった名古屋は、順位も降下圏の16位から抜け出せずにいる。
 
 第2ステージ4節の鳥栖戦でも、主導権を握られ、楢﨑の2度のファインセーブがなければ、0-0のドローにも持ち込めなかっただろう。3連敗中だった第2ステージでようやく手に入れた勝点1だが、その評価を訊かれた小倉監督が「いや勝ちたかったです」と悔しさを表わしたように、チームを漂う停滞感は拭えなかった。
 
 最下位の福岡とは勝点3差、ひとつ下の17位甲府とは勝点1差、残留圏の15位新潟とは勝点で並んでいるが、次節の結果如何では最下位に転落する可能性もある。

 そんな苦境にいる名古屋が、鳥栖戦で見せた戦い方は199センチの長身FWシモビッチにシンプルにロングボールを放り込む、“戦術シモビッチ”と言える形だった。
 
「なんでもかんでもということではなかった」(小倉監督)、「(攻撃の形は)それだけではない」(シモビッチ)とふたりは同じような前置きをしたが、立ち上がりから明らかにこの長身FWを狙った長いパスが多く、彼の高さを打開策にしようとする意識が見て取れた。

 ただ、残念だったのはシモビッチに当てたセカンドボールを上手く拾えず、裏へ抜け出せる選手も少なかった点だ。
 
 それでも先発でトップ下に入ったハ・デソンが24分に負傷し、交代で和泉が入ると状況は好転した。
 
「ロビン(シモビッチ)がいるのでそこに高いボールを合わせて(左サイドの)永井さんの裏だったり、自分が中でこぼれを拾ったりというのは考えていました」
 
 そう語る今季明治大から入団したアタッカーは積極的にシモビッチの周りを動き、「攻撃の起点としてボールをキープしたり、ロビンの競った裏を狙ってほしい」との小倉監督の指示を忠実にこなした。
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