「日本人は言わないからね、嫌われたくないから」
大久保は、竹を割ったような性格で、実直な男である。良いものは良い、悪いものは悪い。良くも悪くも、はっきりした物言いだ。それゆえ、この日の大塚にはダメ出しした一方、以前「変なクロス」と指摘した車屋紳太郎のプレーについては、素直に称賛した。
「アイツは今日、めちゃくちゃ良かったよ。すごい積極的に行っていたし、サイドのポジショニングも、いつもはあまり前に出ないけど、今日に限っては前に出ていた。今日は本当に素晴らしかった。アイツのクロスで何か起きるんじゃないかなと思った。あれを最低限に、これからどんどん良くなっていくだろうし、すごい期待している」
そして、「金も稼げるんだから」発言につながるのだ。
「言わないとね。日本人は言わないからね、嫌われたくないから。みんな気を使ってね。でも全然楽しくないよ、言わないと。俺はどんどん言うよ、(それによって)良くなるならね。金も稼げるんだから」
周りに厳しく言うのは、その選手のためであり、引いてはチームのため。そして、その言動によりプレーの質が上がれば、個人とチームの成績も上向き、最終的に選手の価値(サラリー)として返ってくる。「金も稼げる」の真意はそこにある。
大塚に対しては、これからも厳しい言葉が飛ぶ可能性もある。しかし、大久保が「分かってくれると思う」と語るのは、期待の裏返し。エースの助言は金のように価値があり、文字どおり“金言”でもあるのだ。
取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)
「アイツは今日、めちゃくちゃ良かったよ。すごい積極的に行っていたし、サイドのポジショニングも、いつもはあまり前に出ないけど、今日に限っては前に出ていた。今日は本当に素晴らしかった。アイツのクロスで何か起きるんじゃないかなと思った。あれを最低限に、これからどんどん良くなっていくだろうし、すごい期待している」
そして、「金も稼げるんだから」発言につながるのだ。
「言わないとね。日本人は言わないからね、嫌われたくないから。みんな気を使ってね。でも全然楽しくないよ、言わないと。俺はどんどん言うよ、(それによって)良くなるならね。金も稼げるんだから」
周りに厳しく言うのは、その選手のためであり、引いてはチームのため。そして、その言動によりプレーの質が上がれば、個人とチームの成績も上向き、最終的に選手の価値(サラリー)として返ってくる。「金も稼げる」の真意はそこにある。
大塚に対しては、これからも厳しい言葉が飛ぶ可能性もある。しかし、大久保が「分かってくれると思う」と語るのは、期待の裏返し。エースの助言は金のように価値があり、文字どおり“金言”でもあるのだ。
取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)

7月14日発売号のサッカーダイジェストは、内田選手の巻頭インタビューを掲載。それに続く特集は、今夏の注目銘柄と題して話題の選手30人の去就動向をチェック。乾選手、酒井宏選手、植田選手のインタビューに加え、クラブダイジェストでは松本山雅、好評連載中のプロフットボーラ―の肖像では「2008年」の大谷選手を取り上げています。