「口だけじゃサッカーは意味がない」FC東京からベルギーへ旅立った27歳日本人MFが直面する“ひとつの壁”。「もっと絶対的な選手にならなきゃ」【現地発】
カテゴリ:海外日本人
2025年04月20日
「入りは良かった。それを最後まで続けないといけない」
目の前に立つ安部は171センチ。169センチと小柄な私と比べても、それほど変わりはない。しかし観客席から見る彼は威風堂々としており、ボランチとしてチームの要の貫禄を感じさせる。特に前半半ばまで、モレンベークが主導権を握った時間帯では安部の縦に刺すパスが、チームの攻撃開始のスイッチとなっていた。そしてボックス・トゥ・ボックスの攻守に及ぶ幅広いプレー。味方のアタッカー陣を後方支援した数秒後には、相手のカウンターを追って自陣に戻っていた。
そんな献身的なプレーに加え、ドリブルも巧み。ズルテ・ワレヘム戦では自陣からひとりで持ち運ぼうとしたところ、相手に詰められてしまったが、そこで安部はあえて急にストップすることでマーカーも静止させ、その時間差を利用して相手を置き去りにしたあと、反則で止められた。
味方とのコミュニケーションも絶え間なくピッチの上で続けている。試合が続いているときも、一瞬、プレーが止まったときにも、安部は声を張り上げ、手を振って味方に指示を与えたり、励ましたりしている。モレンベークのCKがクリアされたシーンでは、安部が「前に出てこい!」と身振りで促したゴールキーパーがセカンドボールを拾って、そこから右サイドへのミドルパスから2次攻撃が始まったシーンもあった。
――安部選手は、足だけでなく、口、手、そしてハートでプレーするタイプですね。
「今日に関しては本当に自分は良くなかったです。もっとチームを助けられるようなプレーとか声掛け(をしないといけない)。しかし、やっぱり(サッカーは)プレー。口だけではなく、もっと足を動かさないとサッカーは意味がない。今日は自分自身、本当に反省しないといけないと思いました。試合の入りは良かったと思います。それを最後まで続けないといけませんでした」
そんな献身的なプレーに加え、ドリブルも巧み。ズルテ・ワレヘム戦では自陣からひとりで持ち運ぼうとしたところ、相手に詰められてしまったが、そこで安部はあえて急にストップすることでマーカーも静止させ、その時間差を利用して相手を置き去りにしたあと、反則で止められた。
味方とのコミュニケーションも絶え間なくピッチの上で続けている。試合が続いているときも、一瞬、プレーが止まったときにも、安部は声を張り上げ、手を振って味方に指示を与えたり、励ましたりしている。モレンベークのCKがクリアされたシーンでは、安部が「前に出てこい!」と身振りで促したゴールキーパーがセカンドボールを拾って、そこから右サイドへのミドルパスから2次攻撃が始まったシーンもあった。
――安部選手は、足だけでなく、口、手、そしてハートでプレーするタイプですね。
「今日に関しては本当に自分は良くなかったです。もっとチームを助けられるようなプレーとか声掛け(をしないといけない)。しかし、やっぱり(サッカーは)プレー。口だけではなく、もっと足を動かさないとサッカーは意味がない。今日は自分自身、本当に反省しないといけないと思いました。試合の入りは良かったと思います。それを最後まで続けないといけませんでした」
パスミスしたりボールをロストしたりすると、安部は手を上げてしっかりチームメイトに謝る。「外国では、ミスを認めて謝ると舐められる風潮がある」と伝わることが多いが、安部に関してはその姿が逆に味方からの信頼を掴んでいるようにも感じられた。要は日々、長い時間を一緒に過ごすチームメイトから、いかに自分のキャラクターを認められ、受け入れられているかが肝要なのだろう。
「モレンベークはすごくポジティブなチームです。(ヤニク・フェレイラ)監督もすごくポジティブな監督なので、毎日、練習から『ミスをしても顔を上げて次のプレーをやれ』という指示を出してくれるんです。だからミスしたからパスをもらえないとか、そういうことはない。一人ひとり、みんな信頼し合っているので、そこに関してはポジティブな感じができてます」
背中や肩でブロックしたり、相手の足下にあるボールに躊躇なくアタックに行ったり、安部のプレースタイルはとてもアグレッシブ。そのためズルテ・ワレヘム戦でも反則・被反則のシーンが多かった。見るからにイエローカードが多そうなプレースタイル。しかし今季の安部は5枚の警告累積で15節の対クラブNXT戦を欠場したあと、後半戦の15試合でたった一枚しかイエローカードをもらっていない。
「このチームは何人か累積で出られない選手がいた。そのことを監督も口に出して言っていたので、そこは気をつけようというのがありました」
きっと、試合の流れやレフェリーの特徴も見ながらさじ加減し、イエローカードを減らしたということだろう。
「モレンベークはすごくポジティブなチームです。(ヤニク・フェレイラ)監督もすごくポジティブな監督なので、毎日、練習から『ミスをしても顔を上げて次のプレーをやれ』という指示を出してくれるんです。だからミスしたからパスをもらえないとか、そういうことはない。一人ひとり、みんな信頼し合っているので、そこに関してはポジティブな感じができてます」
背中や肩でブロックしたり、相手の足下にあるボールに躊躇なくアタックに行ったり、安部のプレースタイルはとてもアグレッシブ。そのためズルテ・ワレヘム戦でも反則・被反則のシーンが多かった。見るからにイエローカードが多そうなプレースタイル。しかし今季の安部は5枚の警告累積で15節の対クラブNXT戦を欠場したあと、後半戦の15試合でたった一枚しかイエローカードをもらっていない。
「このチームは何人か累積で出られない選手がいた。そのことを監督も口に出して言っていたので、そこは気をつけようというのがありました」
きっと、試合の流れやレフェリーの特徴も見ながらさじ加減し、イエローカードを減らしたということだろう。