• トップ
  • ニュース一覧
  • 【岩本輝雄のオタクも納得!】柏木も遠藤も「帯に短し襷に長し」。長谷部の“相棒探し”は急務だ

【岩本輝雄のオタクも納得!】柏木も遠藤も「帯に短し襷に長し」。長谷部の“相棒探し”は急務だ

カテゴリ:日本代表

岩本輝雄

2016年06月08日

「柏木は守備面、遠藤は攻撃面で不満の残る試合になった」

岡崎の一級品の動き出しを活かすという意味で、柏木のパスセンスは捨てがたい。ただ、ボランチ固定には守備面の向上が必須になる。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 強豪と呼ばれる国には、チームの心臓となるボランチに必ずと言っていいほど良い選手がいる。それを踏まえて、世界レベルの相手と戦ったことで再認識したのは、「長谷部誠の相棒探し」を急がなければならないという点だ。アジア最終予選の先、ワールドカップを見据えた時に「誰がその役目を務められるのか」を把握して、コンビネーションを高めていく必要がある。
 
 キリンカップの2試合ともに長谷部のパフォーマンスは素晴らしかった。これといったパスミスはなく、どんな場面でも落ち着いていて、危険地帯の察知も早かった。彼が真ん中にいるだけでチームとして安定感、安心感があった。個人的にはもっと前に出たり、ミドルシュートを狙っていいと感じているが、バランスをまず考えてのポジショニングだったのだろう。
 
 前半の相棒役を担った柏木陽介はパスセンスに間違いはない。ただし、相手の圧力をもろに受けて前に矢印の向いたプレーが出来ていなかった。もう少し下がりながら、相手を誘き寄せて捌く動きも必要だった。ブルガリア戦のようなボールタッチがなかったのが、「レベルの高い相手にも通用するのか」という心配につながってしまう。
 
 もちろん、ハリルホジッチ監督が「前に速く」を要求しているのは理解しているし、戦術的な難しさもあったのだろう。なによりも一番の問題点は、守備面の不安が大きいことだ。レベルが上がるにつれて、あのポジションにおけるディフェンス力の重要度は増す。今回の試合の出来では、残念だが合格点を与えられない。
 
 では、後半に柏木と交代した遠藤航はどうか。彼は守備がストロングポイントで、危険の芽を摘むことにかけては良かった。しかし、柏木と反対に攻撃面で心許ない。ボランチとして評価すればパス精度の向上は必須事項であり、前への迫力ある仕掛けもなかったのが残念だ。
 
 最前線や2列目の選手と違って、高速化の進んだ現代サッカーのなかでもボランチは一瞬フリーになれる時間がある。その瞬間に的確な判断を下して、前方にパスをつけたり、自分で出て行くことが求められるんだけど、遠藤にはそこに物足りなさを感じてしまう。
 
 今日はゴールできなかったけど、岡崎慎司の動き出しの質は一級品だ。何回も動き直して、相手の嫌がるスペースを常に狙い続ける。自分は現役時代にFWでプレーしていなかったけど、岡崎を見ていると「こう動けばいいのか」と、FWをやってみたくなるくらいの凄みがある。そのタイミングに合わせてパスが出せれば……。そういう意味では、柏木のパス能力と遠藤の守備能力を兼備した選手がいれば最高だけど。
【関連記事】
【日本1-2ボスニア|採点&寸評】低調な出来の吉田、柏木は「4.5」。地元・大阪での宇佐美は水を得た魚のようだった
【藤田俊哉の目】ボスニアにあって日本になかった質のスピード。吉田を振り切った“爆発的スピード”が欲しい
【セルジオ越後の天国と地獄】敗戦でお祭りムードが消え、「アモーレ祭り」も終息だね
号泣の浅野よ、なぜ“あそこ”で打たなかった。「パスを選択して後悔。消極的な部分が出た」
吉田が悔やんだ敗戦の理由とは? 「また同じことを繰り返してしまった」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ