現地ベテラン記者が香川真司を密着レポート「クラブの視線は早くも新シーズンへ」

カテゴリ:連載・コラム

マルクス・バーク

2016年05月26日

コンセプトの継続は確実。システムは3or5バックがメインに!?

フンメルス(写真中央)の後任だけでなく、オーバメヤンのバックアッパー、そして他にも……バイエルンの牙城を崩すために、このオフでドルトムントがすべきことは多い。 (C) Getty Images

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 続いて戦術だが、トゥヘル監督がポゼッションサッカーの追求という、自身の基本的な考えを変えることはないだろう。変えなければならない理由もない。
 
 またフォーメーションについては、来シーズン、DFBカップ決勝で採用された3バック/5バックが頻繁に見られることになるのではないだろうか。
 
 個人的な意見としは、このシステムを強固なものとするために、守備をしっかりこなせるSBを新たに獲得すべきと考えている。
 
 左のマルセル・シュメルツァーについて、これまで私は少し批判的に見てきた。それは、守備での空中戦の弱さ、スピードのなさ、そして攻撃面でもクロスに向上の余地あると見ていたからだ。一方、右のウカシュ・ピシュチェクについては、もはや欧州のトップレベルにはない。
 
 果たして、来シーズンのドルトムントにはどれほどの期待をかけられるだろうか? おそらく、今シーズンと同様のクオリティーはキープできるだろう。では、タイトル獲得は? その鍵を握るのはドルトムントではなく、バイエルンだろう。
 
 ジョゼップ・グアルディオラが去り、カルロ・アンチェロッティが新たに監督に就任することが、バイエルンにどれほどの影響を与えるだろうか。もちろん、彼の監督として資質の高さはすでに証明されている。もちろん戦力的にも、今シーズンを下回ることはあるまい。
 
 つまり、タイトル争いにおいてイニシアティブを握るのは、来シーズンもバイエルンということになる。
 
 最後に個人的なことを言わせていただくと、日本の読者の皆さんに、我が街のチームと香川真司についての情報や意見を伝えるチャンスを与えてもらったことに、私はとても感謝している。では皆さん、良い夏休みを!
 
文:マルクス・バーク
翻訳:円賀貴子
 
【著者プロフィール】
Marcus BARK(マルクス・バーク)/地元のドルトムントに太いパイプを持つフリージャーナリストで、ドイツ第一公共放送・ウェブ版のドイツ代表番としても活躍中。国外のリーグも幅広くカバーし、複数のメジャー媒体に寄稿する。1962年7月8日生まれ。
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