本田圭佑の今夏の去就は? セリエAの新潮流に乗り、MLS挑戦も視野に入るか

カテゴリ:海外日本人

弓削高志

2016年05月12日

「ビジネスの男」として明かしたアメリカへの展望。

マルディーニ、ネスタ、カカ――。MLSとミランの接点は少なくない。(C)Getty Images

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 また、実質2部に相当するNASL(北米サッカーリーグ)に参戦するマイアミは、ミランOBのマルディーニが共同オーナーに就き、ネスタが監督を務める。元ブラジル代表MFのカカもMLSのオーランド・シティでプレーする。これらの例を見ても、アメリカ・サッカーとミランの接点は少なくない。
 
 例えば本田が移籍を検討した場合、プレミアリーグの中堅クラブに行くよりも(強豪となれば話は別か)、MLS行きのほうが、持ち前の開拓者魂が揺さぶられることは大いに考えられる。
 
 しかも本田はユーベ戦前の現地紙のインタビューで、非常に興味深いことを話していた。彼は自らを「ビジネスの男でもある」と公言し、日本で手がけるサッカースクール事業について熱弁を奮った。さらに次のようなプランを明かしたのだ。
 
「この教育事業を、タイ、中国、カンボジア、ベトナム、そしてアメリカで展開したい」
 
 今年6月に30歳の誕生日を迎えるだけに、自身のキャリアの集大成について考える時期にも差し掛かっている。その視線の先に、アジアとアメリカ大陸が、有望なマーケットとして映っているようなのだ。
 
 MLSは多種多様な民族向けのマーケット戦略を練り、15年には前年比倍増の約9,000万ドル(約96億円)の放映権料を得た。本田がアメリカに上陸すれば、アジア向けにマーケットを広げる目玉のコンテンツになり得る。
 
 G大阪ジュニアユース、星稜高、名古屋、VVV、CSKAモスクワ、そしてミランへ。本田の半生は、前例なき挑戦の連続だった。
 
「ミランの背番号10をつけ、サン・シーロでのミラノ・ダービーでスタンディングオベーションを受ける」という夢を叶えた今、本田が新たなる野望―アメリカン・ドリームを追うとしても、なんら違和感はない。

文:弓削高志(フリーライター)

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