G大阪を相手にJデビュー組が躍動! 5大会ぶりのU-20W杯出場の鍵を握る“経験値”

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2016年04月13日

シーズン佳境に入った時に試合に絡んでいけるかが鍵。

右サイドからの鋭いカットインとミドルなどで存在感を放った三好。今季はナビスコカップで先発フル出場を果たすなど、経験値を高めている。写真:安藤隆人

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 破壊力のある攻撃を展開した1本目のメンバーのうち、1次予選メンバーは小川のみで、三好と市丸は再招集。神谷、遠藤、森は今年に入って初招集した選手たちだ。三好、神谷、遠藤、森はすでにJ1リーグデビューを飾っており(小川もナビスコカップでデビュー)、チームでの好調をU-19代表に持ち込んだ。
 
 とりわけ三好はチーム立ち上げ時は主軸候補だったが、昨年川崎で出番に恵まれず、コンディションを落とし、1次予選メンバーから落選した。だが、今年に入り、川崎ではナビスコカップでフル出場を経験するなどして、一気に再浮上してきた。
 
 ゆえに今後も所属チームでの活躍によって、抜擢される選手が出てくる可能性もある。だが2得点を挙げたエースの小川は、このチームの柱であることは間違いない。全体を見ると、小川、冨安、今回は不参加だったCB中山雄太は不動の存在と言えるだろう。しかし、それ以外の主軸は固まっておらず、今回の合宿では最終予選のメンバー争いが混沌としてきたことを示した。
 
「バーレーン遠征では、マリ、バーレーン、メキシコと、育成年代でも結果を出しているチームとガチンコ勝負をしたが、まだまだ自分たちは甘いということを認識できたと思う。
 
 コンパクトさが緩んだり簡単なミスをすれば、そこを突かれていくというパターンが多かった。そこをもっと詰めて行かないと、世界を勝ち抜いて行くのが厳しくなる。たったひとつのミスですべての流れを変えられてしまうので、もっと高い集中力を求めて行きたい。こういう試合を続けて、もっとミスを減らしたい」
 
 内山監督がこう今後の抱負を語る一方で、「ガンバの選手はU-23の試合に出ているし、他のチームでもJリーグやナビスコに出ている選手もいる。ただ、各チームの試合がこれからシーズン佳境に入ってくると、試合に絡める環境がどうなるかという不安はあります。だからこそ、集まった時に質を上げていきたい」と、今後タイトルや残留などが懸かる状況でも出番を掴み続け、その経験値を代表に還元できるかどうかの懸念を示した。
 
 不動と呼べる選手は少なく、今後も目まぐるしく選手のテストが行なわれるであろうU-19日本代表。果たして、最終予選のピッチに立つ選手は誰なのか。5大会ぶりのU-20ワールドカップ出場に向けて、今回の大阪合宿はチームが良い流れにあることを示した合宿であった。あくまでも、『現時点』では――。
 
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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