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【三浦泰年の情熱地泰】ブーイングは結果論。恐れることなくチームのため、仲間のため、自分のために走れ!

カテゴリ:連載・コラム

三浦泰年

2024年04月01日

ブーイングを受ける人になるということは、プロとしての責任ある人間、選手であるということの証明だ

選手を後押しする存在のサポーター。しかし、時として辛辣なブーイングを浴びせることもある。(C) Getty Images

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 もちろんブーイングとは無縁なスポーツもある。

 テニスやゴルフのようにプレー中に声援を禁止するスポーツもあれば、水泳や陸上などではスタートに繊細な集中力を要するため、観客も声を潜めて見守る。

 またバスケやバレーボールなどでは、サッカーのようなサポーターの声援はあるが、禁止されてはいなくともブーイングまでは余り聞かない。フリースローの瞬間や3ポイントシュートの瞬間にブーイングは起こらない。ラグビーでも試合の前後、試合中にブーイングなど聞いたことはない。野球でも、試合前や試合中などにブーイングが収まらない風景など記憶にはない。
 
 僕が何を言いたいか? 他のスポーツの現状を見て、サッカーでのブーイングが良いのでも、これから気をつけようでもない。

 上品に、静かに観戦をすれば良いのではない。見ている人もやっている人も、感情を爆発させながらサッカーを楽しんで良いのだと思う。

 世の中もサッカー界も変化している。しかし、嬉しさは表現しても良いが、悔しさを表現してはいけないなんてことはない。今の世の中、なんでも進歩、発展している。サッカーにおいても、各自が理想の観戦スタイルを追い求め、チームとの関わりを持って良いのだと思う。

 もちろん、だからと言って人としてなんでもやって良いとは言えないが、ただ、ブーイングが必要だと思えば、感情を抑えずに、そうすれば良く、それで傷つくかどうかはプロの世界。成長する選手もいれば、伸び悩んでしまう選手もいるであろう。決してブーイングのせいではない。

 クラブもチームも選手も、ブーイングをどう受け止めて次に向かうかが大事なのである。負けた時のアンセムやBGMのようなものだと思えば良い。

 しかしアマチュアカテゴリーは別だ。難しいのはプロを目指す人やクラブであろう。育成年代と成人している年代の違いもアマチュアにはある。

 ブーイングを早く経験すれば、免疫も付く。早く強くなれるだろう。ブーイングもサッカーの内(その一つ)。相手の激しいプレスや、厳しいマークやスピードのある多彩な攻撃と一緒だと思って、ブーイングを受け入れることが大事なのだ。

 ボールをキープしている選手のボールを必死に取りに来る相手に威圧感があるように、ブーイングという威圧感に勝てるかどうかだ。

 それも選手として大事なメンタルな部分なんであろう。

 昔とルールも変わり、基準も変わり、必死に最後まで諦めないでプレーすることと、悪質なプレーの差が分からなくなってきている。

 必死にならず、いつも冷静に、人に譲るような行為がフェアープレーとは違う。例えば、必死なプレーがラフプレーと判断される。すると、レフェリーのジャッジにブーイングが起こる。忘れてはいけない。レフェリーにもブーイングが起こる。

 ブーイングを受ける人になるということは、プロとしての責任ある一人の人間、選手であるということの証明なのであろう。

 だからブーイングをしてはいけないという論争よりも選手は受けた後、どうするかであり、ブーイングをする側もブーイングした後、どうするかが大事なのであろう。

 ブーイングする、されるは結果であり、サッカー人生の中で起こる事と割り切り、必死に勝利のためにチームのため、仲間のため、自分のためにブーイングなど恐れることなく走る。

 それに尽きるだろう。

 ブーイングなど辞めろ! でもなく、ブーイングもサッカーのひとつ。サッカーの試合のルールのひとつと思うしかない。

 やるしかない!笑

2024年4月1日
三浦泰年

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