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【日本代表】本田圭佑のパス数ランキングから見える、90分間で起きた大きな変化。前半の1位は酒井高徳、後半は…

カテゴリ:日本代表

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年03月30日

「若い選手は、まだ勝負強さが欠けている。そこを僕が補っていければと思う」

香川は本田と近い位置でプレーすることで日本の攻撃に良いテンポを生み出すだけでなく、自身も2ゴールと躍動した。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 その後も本田はやや中央寄りにポジションを取ってプレーする。空いた右サイドのスペースを活用し、酒井高がアップダウンを繰り返すことでチャンスも生まれていった。
 
 後半に入ると、本田は再び右サイドに開いてパスを受ける形が増える。その本田に近い位置でプレーするようになったのが香川だ。ふたりが右サイド寄りでボールを受けることで、日本の攻撃に良いテンポが生まれ出したのだ。
 
 香川の機転に、本田も呼応。ふたりが日本のエンジンとなって、パスの供給源となる。そして、前述したように、多くの決定機に絡み、ゴールラッシュを演じてみせた。
 
「(収穫は)勝てたこと。でも、課題も出た。もっと簡単に(ゴールを)決められたと思うし、決めさせられたとも思う。2-0にするまでと、2-0にしてからの戦い方は、攻守において改善しないといけない」
 
 試合後、本田はそのようにこのシリア戦を振り返った。
 
「決定力や勝負強さと言ってしまえば、それまででもある。ただ、劇的にシュートが巧くなったり、シュートのバリエーションが増えたりすることはない。決められるところで、決めること」
 
 そのように自身に求められていたのは、あくまでゴール前での役割であったことを強調。さらに次のような興味深いことを言った。
 
「若い選手が増えているが、バランスを取ること。逆に言うと、まだそういった経験や、勝負強さが欠けている。そこを僕が補っていければと思う。その質にこだわっていきたい」
 
 まさに若手のアタッカー陣への“挑戦状”とも言える。ただし、そういったコメントからも、後半に入り、香川とともに「ゴール前」にこだわった事実が浮かび上がってくる。
 
 一方、チームとしては、課題が見えたことを、むしろ収穫に挙げた。
 
「リスクをかけるのは分かってやっているわけだから、(ピンチを招くのは)ある意味、当たり前でもある。ただ、ピンチになると“想定外”ということで話し合いになるのは、本当は良くない。こんなにカウンターを食らっては絶対にいけない。褒められるわけではない。でも、勝った試合で、課題が出たのは良かった」
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