• トップ
  • ニュース一覧
  • ハイプレスに苦しみ自陣に封じ込められた日本。ドイツ戦で成功体験を得た、最も主たる鎌田大地はイラン戦にはいなかった【アジア杯】

ハイプレスに苦しみ自陣に封じ込められた日本。ドイツ戦で成功体験を得た、最も主たる鎌田大地はイラン戦にはいなかった【アジア杯】

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2024年02月04日

鎌田の存在が有効打になったのではないか

試合終了間際に痛恨の失点。献上したPKを決められた。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

画像を見る

 プレス回避のテーマについては、昨年9月のドイツ戦で軽やかな回答を見せたばかりだ。両ウイングを大外に張らせて、ファーストプレスをかわした瞬間、一気にサイドチェンジで敵陣へ攻め込む。それが奏功したのがドイツ戦だったが、当時、そのファーストプレスをかわすキーマンは鎌田大地だった。今大会は招集されていない。

 ドイツ戦で鎌田がやったように、トップ下の彼がサイドバックの位置まで斜めに下りて、逆にサイドバックは中盤のすき間へ入る。これはイランに対しても有効打になったのではないか。

 相手のアンカーは当然、トップ下の久保建英なり南野拓実なりを追撃しようとするが、サイドバックが入ってくるので足が止まる。ウイングとサイドバックの単純な隣同士のポジションチェンジより、マンツーマン主体の相手には有効だろう。ところが、ドイツ戦でその成功体験を得た、最も主たる選手はイラン戦にいなかった。
 
 また、上記のロングボールやハイプレスといった個々の課題に関して、包括的に影響力を弱めるゲームコントロールも不足していた。上田がファウルを受けたり、ボールを奪った瞬間にうまく運べたりした場面で、明らかに前線の枚数が不足しているのに、縦に急ぎすぎて攻撃を終わらせてしまい、試合のペースを再びイランへ明け渡した。個々の局面解決に加え、包括的な解決策としても、日本はうまく戦えていなかった。

 完敗と言うしかない。4年前は、優勝候補と呼ばれたイランを日本が分析し、丸裸にして3-0で完勝した。今回は全くの逆だ。優勝候補と呼ばれた日本の特徴が丸裸にされ、イランに完敗を喫した。これがサッカー。国を背負って戦う真剣勝負だ。

 試合後は様々な感情が溢れたが、落ち着いて俯瞰すると、日本が抱える問題はかなり出た。これらがごまかされたまま、何となく結果だけを残して最終予選や次のワールドカップを迎えるよりはいい。そう思うことにした。

取材・文●清水英斗(サッカーライター)

【記事】「正直、もう選手がどうこう言えるレベルじゃない」堂安律が伊東純也の離脱に見解「意見が全て通るとも思ってなかった」【現地発】

【セルジオ越後】イランに後半は手も足も出ず完敗。ドイツやスペイン相手の勝利は消えたようなもの。やり直すために実力を認めるしかないよ【アジア杯】

【PHOTO】アジアカップ2023を彩る各国美女サポーターを特集!
 
【関連記事】
イラン戦の明暗を分けたのはベンチの戦略。指揮官は板倉に救いの手を差し伸べず、ただ見守ってプレーを続けさせるだけ...【アジア杯】
【セルジオ越後】イランに後半は手も足も出ず完敗。ドイツやスペイン相手の勝利は消えたようなもの。やり直すために実力を認めるしかないよ【アジア杯】
「可愛さの破壊力すげぇ」「セクシー」岩渕真奈が眩いビキニ姿を披露! 熊谷紗希と…
アズムンの涙を見たか。“史上最強”と謳われた日本代表に足りなかったメンタリティ。タレント力で勝てるほどアジア杯は甘くなかった【現地発コラム】
「敗因は自分」「ピッチに立つ資格がない」痛恨PK献上の板倉滉が謝罪。試合終了後は一人で即ロッカールームへ【現地発】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ