「相手を脅威に陥れることを念頭に」

四方田修平(よもだ・しゅうへい)/73年3月14日生、千葉県出身。筑波大サッカー部で指導者キャリアをスタート。日本代表のスタッフを経て、札幌で育成に携わり、トップチームの監督やコーチを歴任。22年に横浜FCの監督に就任。写真:永島裕基
20年以上、ガムシャラに走ってきた彼も、今年3月に51歳になる。今のJリーグを見渡すと、昨季J1初制覇を果たしたヴィッセル神戸の吉田孝行監督、湘南ベルマーレの山口智監督など、元Jリーガーの40代監督が増えている。四方田監督は中堅からベテランの域に達しつつあるのだ。
「僕は『この監督には負けたくない』とか『若い指導者が出てきたから危機感を覚える』といった思考はあんまり持たないんですよ。自分が若かった頃、岡田さんに『監督はこの監督に負けたくないというモチベーションじゃダメで、良いチームを作りたい、この選手を良くしたいっていう気持ちが大事だ』と言われて、すごく心に刺さったんです。自分が他の指導者と競争しているかどうかは、選手には全く関係ないこと。チームを強くし、選手を引き上げることにフォーカスすべきだと再認識したんです。
最初に指導者を志した時は『教員になって、高校選手権に出て、国立競技場に行きたい』とか『習志野のライバルだった市船(市立船橋)の布(啓一郎)先生(長野ヘッドコーチ)を倒したい』とか思っていましたけどね(苦笑)。今だって、風間(八宏=南葛監督)さんみたいに確固たるフィロソフィーを持っている方は凄いと思います。でも自分は自分だし、自分なりに勝利とサッカースタイル、個の成長のバランスを見出していくしかない。そう考えています」
四方田監督は独自のやり方で強い集団、強い個を作っていこうと考えている。そのためにはより柔軟で多彩な戦い方を選手たちに表現させることが重要だ。2023年はJ1残留のために守備的なスタイルに振り切ったところがあったが、今後も状況に応じて臨機応変なサッカーを追い求めていく姿勢は変わらない。
「僕は『この監督には負けたくない』とか『若い指導者が出てきたから危機感を覚える』といった思考はあんまり持たないんですよ。自分が若かった頃、岡田さんに『監督はこの監督に負けたくないというモチベーションじゃダメで、良いチームを作りたい、この選手を良くしたいっていう気持ちが大事だ』と言われて、すごく心に刺さったんです。自分が他の指導者と競争しているかどうかは、選手には全く関係ないこと。チームを強くし、選手を引き上げることにフォーカスすべきだと再認識したんです。
最初に指導者を志した時は『教員になって、高校選手権に出て、国立競技場に行きたい』とか『習志野のライバルだった市船(市立船橋)の布(啓一郎)先生(長野ヘッドコーチ)を倒したい』とか思っていましたけどね(苦笑)。今だって、風間(八宏=南葛監督)さんみたいに確固たるフィロソフィーを持っている方は凄いと思います。でも自分は自分だし、自分なりに勝利とサッカースタイル、個の成長のバランスを見出していくしかない。そう考えています」
四方田監督は独自のやり方で強い集団、強い個を作っていこうと考えている。そのためにはより柔軟で多彩な戦い方を選手たちに表現させることが重要だ。2023年はJ1残留のために守備的なスタイルに振り切ったところがあったが、今後も状況に応じて臨機応変なサッカーを追い求めていく姿勢は変わらない。
「僕はボールポゼッションにこだわっている監督だと思われているかもしれないけど、そうじゃない。相手にとって怖いことをやり続けることが一番なんです。そのためには常に背後を狙いたいし、縦パスから入りたい。それができないからボールを動かしてギャップを作ろうと試みるんです。
それを効果的にやるためには、意思統一や技術、コンビネーションも必要。良い攻撃を見せるためにも、良い守備が大事だし、奪った瞬間に隙を突いていくことも重要になります。いろんなことをやらなければいけないけど、とにかく相手を脅威に陥れることを念頭に置いてやっていきます」
過去2シーズンの収穫と課題を踏まえ、四方田監督自身がどう変化するのか。横浜FCが新たな魅力を体現してくれるのか。そこに注目しつつ、2024年J2の戦いを見守りたい。
※このシリーズ了
取材・文●元川悦子(フリーライター)
【PHOTO】アジアカップ2023を彩る各国美女サポーターを特集!
【記事】「僕はミシャさんとは逆」バランス重視の横浜FC・四方田監督、それでも「大胆になることの重要性も頭に叩き込んでいる」
【記事】異例の抜擢で代表のスタッフ入り。98年フランスW杯出場に尽力した四方田修平。今も励みになっている加茂周の言葉
それを効果的にやるためには、意思統一や技術、コンビネーションも必要。良い攻撃を見せるためにも、良い守備が大事だし、奪った瞬間に隙を突いていくことも重要になります。いろんなことをやらなければいけないけど、とにかく相手を脅威に陥れることを念頭に置いてやっていきます」
過去2シーズンの収穫と課題を踏まえ、四方田監督自身がどう変化するのか。横浜FCが新たな魅力を体現してくれるのか。そこに注目しつつ、2024年J2の戦いを見守りたい。
※このシリーズ了
取材・文●元川悦子(フリーライター)
【PHOTO】アジアカップ2023を彩る各国美女サポーターを特集!
【記事】「僕はミシャさんとは逆」バランス重視の横浜FC・四方田監督、それでも「大胆になることの重要性も頭に叩き込んでいる」
【記事】異例の抜擢で代表のスタッフ入り。98年フランスW杯出場に尽力した四方田修平。今も励みになっている加茂周の言葉