1年目のレアル・マドリーで覚醒
チャールトンとルーニーの差は何だったのか。僕は時々そう考える。ルーニーが現役時代に稼いだサラリーはチャールトンのそれより何億円も多い。しかし、チャールトンにはルーニーにないものがあった。幸運のかけらだ。チャールトンは自国でのW杯開催という僥倖に恵まれている。
そして現在、イングランドの新世代が殿堂の頂にたどり着くための挑戦を始めている。今日のイングランド代表にはおそらくチャールトンの世代よりも才能豊かなタレントが溢れている。彼らが2026年W杯で優勝すれば、ルーニーを抜き去り、代表最多得点記録を更新しつづけているハリー・ケインもチャールトンと並び称されるレジェンドになるかもしれない。
もっとも、よりチャールトンの後継者に相応しい存在は、ジュード・ベリンガムだろう。現在20歳の彼はチャールトンを上回る才能を秘めている。中盤ならどこでもこなせる万能ミッドフィルダーは1年目のレアル・マドリーで覚醒し、ラ・リーガ得点ランキングの首位に立っている(18節終了現在)。
頼もしい後輩の姿を、チャールトンは空の上から誇らしげに眺めているだろう。静かに、あの柔らかな笑みを浮かべながら。
文●サイモン・クーパー
翻訳●豊福 晋
※『ワールドサッカーダイジェスト』2023年12月21日号の記事を加筆・修正
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もっとも、よりチャールトンの後継者に相応しい存在は、ジュード・ベリンガムだろう。現在20歳の彼はチャールトンを上回る才能を秘めている。中盤ならどこでもこなせる万能ミッドフィルダーは1年目のレアル・マドリーで覚醒し、ラ・リーガ得点ランキングの首位に立っている(18節終了現在)。
頼もしい後輩の姿を、チャールトンは空の上から誇らしげに眺めているだろう。静かに、あの柔らかな笑みを浮かべながら。
文●サイモン・クーパー
翻訳●豊福 晋
※『ワールドサッカーダイジェスト』2023年12月21日号の記事を加筆・修正
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