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“実質7バック”の相手に1得点・1アシスト。10番・堂安律が前面に押し出した「泥臭さ」と「チャレンジャー精神」

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2023年11月17日

「1点じゃ物足りない」

ギラギラ感が最大の魅力。貪欲にさらなる成長を期す。(C)SOCCER DIGEST

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 守田英正(スポルティング)の浮き球のパスに迷うことなく飛び込んだ10番は、左足でピタッとボールを止め、ワンタッチしてから確実にシュートを決め切った。
【動画】堂安律、絶妙トラップ→GK股抜きフィニッシュ!
「(古巣ガンバ大阪の本拠地)パナスタではまだ決めていない」と前日にもコメントしていたが、そこで得点した安堵感もあったのだろう。

「今日は大量得点できる相手だけど、相手に合わせるのではなく、自分たちの基準で貪欲にやるのが大事。個人的にも最後まで貪欲にやったのが良かった」と言う通り、堂安は90分間、アグレッシブさを示し続けた。

 そういうギラギラ感が堂安の最大の魅力であり、持ち味だ。10番を与えられたことで、責任感や義務感を覚えることも多かったのだろうが、様々な外的要因に関係なくゴールに突き進めるのが彼である。良い意味での割り切りが見られたことは、今後にもつながりそうだ。

 もちろん、伊東は今の森保ジャパンに不可欠なピースで、三笘薫(ブライトン)が離脱している今回は絶対的エースと言っていいくらい。その彼を蹴落として再びレギュラーに返り咲くのは、非常にハードルの高いことだが、それをやって初めて堂々たる10番に君臨できるのだ。

「この背番号のおかげで自分に厳しくできている。1点じゃ物足りない。また厳しくやっていきたい」と堂安は新たな決意も口にした。
 
 欲を言うなら、もっと仕掛けの部分で工夫をつけてほしいところだ。ドリブルで相手を剥がし切るだけの駆け引きや、緩急をつける動きを研ぎ澄ませることで、堂安はもっと輝けるだろう。

 フィニッシュに関しても精度により磨きをかける必要がある。それは本人も前々から言い続けている点。フライブルクでも親知らずの問題があり、今季はまだリーグ戦の1点にとどまっているが、所属先の実績をチェックし続けている森保一監督へのアピールとしては物足りない。

 堂安が常に2022年カタールW杯の時のような決定力を発揮できる選手なら、どんな監督でも最優先に使う。そういう部分で、自分自身が言うように、より厳しさを持って取り組んでほしい。

 次のシリア戦(21日/ジッダ)はベンチスタートが濃厚だが、それこそカタールW杯のようなジョーカーとしての凄みを見せるチャンスだ。

 プレー時間や環境に関係なくチームを勝たせる仕事ができてこそ、堂安は誰もが認める10番になれる。吹っ切れた今こそ、貪欲に前進し続けるべき時だ。

取材・文●元川悦子(フリーライター)
 
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