開始７分にエバートンに先制点を許したシーガルズ（ブライトンの愛称）は１点リードされたままハーフを終えた。後半になると普段のスタイルに戻り、三笘自身も「自分の中では、そっちの方がいいと思って判断してました」と話したように、左サイドで本来の力を発揮することになる。

　先週、ホームで行われたフラアム戦でシーガルズが激しい降雨の中で集中を切らしてリードを守り続けられなかったように、この日ホームだったエバートンの選手たちも雨の中でのプレーを強いられ、執拗にボールを回してくれるブライトンイレブンの攻撃に、時間を追うごとに疲弊していく様子が窺えた。

　元イングランド代表の38歳においてもそれは同じで、日本人ウインガーのトリッキーな動きについていくことが難しくなっていく。
 

　後半途中から縦へ抜ける意識が増長したことについて、三笘は「１対１で勝てるとは思ってたんで、そこで行けるっていうところと。中で行こうとしてカウンターの方が怖いんで。配置的にも考えながらやってましたし。後ろサイドに引きつけて、前に前進したら、カウンターも防げる。そこは考えながらやってました」と話した。

　この言葉どおり、65分ごろから得意のドリブルでファイナルサードに切り込んでいく回数が増えていく。そして84分。マフムード・ダフードからのパスを受けた三笘はマークについた敵MFジャック・ハリソンを素早い切り返しでかわすと、左足で中央へクロスを送り込む。このボールがカバーリングに入ったヤング当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。
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　記録はヤングのオウンゴールだったが、ファイナルホイッスルが迫る中での同点弾に、三笘はアウェーサポーターの前をガッツポーズをしながら駆け抜けて喜びを爆発させた。

「もう勝点１が決まる、決まるというか追加点もいけるような時間帯だったんで、それはもちろんそうですし。自分の不甲斐なさもなかなか感じてたんで、まあ一つ結果になって良かったと思います」