「A代表経由パリ行き」という目標
東京五輪世代に比べると、パリ五輪世代はやや小粒と評されることが少なくない。確かに今のパリ五輪世代の欧州組を見ても、フル稼働しているのは斉藤光毅(スパルタ)くらい。
小田裕太郎(ハーツ)も今季は出場機会を増やしつつあるものの、エース級と位置づけられる鈴木唯人(ブロンビー)が新天地でなかなか試合に出られず、STVV組の藤田譲瑠チマと山本理仁も途中出場がメイン。「自分たちが海外でもっとやらなければいけないよね」と、鈴木らはバーレーンから戻る機内で励まし合ったという。
「僕らパリ五輪世代には『A代表経由パリ行き』という目標があります。僕自身は昨年のE-1選手権でA代表デビューさせてもらいましたし、相馬(勇紀)選手(カーザ・ピア)や町野(修斗)選手(キール)がワールドカップ行きをモノにしたけど、自分がカタール行きを現実的に考えられるところにはいなかったと思います。もちろん悔しさは感じましたけど、力不足だったというのは感じます。
カタールで権田(修一)選手(清水)がドイツ戦の4連続セーブなど、流れを引き寄せるような鬼気迫るプレーを見せてくれて、ゴールキーパーの責任の重さを再認識しましたね。1つのプレーが勝負を左右するわけですから。
それだけ重要な役割なので、何をやっても、どんなプレーをしてもみんなが納得するわけじゃないと思う。いろんな雑音もありますけど、僕は気にしないし、自分のやるべきこと、100パーセントのプレーを続けることが大事だと割り切っています」
前向きなマインドを持って、自分の道を突き進むことで、必ず明るい未来は開けてくる。鈴木はそう信じてこれまでも歩んできたし、ベルギーに渡った今も同じスタンスでやっていくという。その積み重ねがいつか大きな成長、成功につながるはずだ。
小田裕太郎(ハーツ)も今季は出場機会を増やしつつあるものの、エース級と位置づけられる鈴木唯人(ブロンビー)が新天地でなかなか試合に出られず、STVV組の藤田譲瑠チマと山本理仁も途中出場がメイン。「自分たちが海外でもっとやらなければいけないよね」と、鈴木らはバーレーンから戻る機内で励まし合ったという。
「僕らパリ五輪世代には『A代表経由パリ行き』という目標があります。僕自身は昨年のE-1選手権でA代表デビューさせてもらいましたし、相馬(勇紀)選手(カーザ・ピア)や町野(修斗)選手(キール)がワールドカップ行きをモノにしたけど、自分がカタール行きを現実的に考えられるところにはいなかったと思います。もちろん悔しさは感じましたけど、力不足だったというのは感じます。
カタールで権田(修一)選手(清水)がドイツ戦の4連続セーブなど、流れを引き寄せるような鬼気迫るプレーを見せてくれて、ゴールキーパーの責任の重さを再認識しましたね。1つのプレーが勝負を左右するわけですから。
それだけ重要な役割なので、何をやっても、どんなプレーをしてもみんなが納得するわけじゃないと思う。いろんな雑音もありますけど、僕は気にしないし、自分のやるべきこと、100パーセントのプレーを続けることが大事だと割り切っています」
前向きなマインドを持って、自分の道を突き進むことで、必ず明るい未来は開けてくる。鈴木はそう信じてこれまでも歩んできたし、ベルギーに渡った今も同じスタンスでやっていくという。その積み重ねがいつか大きな成長、成功につながるはずだ。
STVVで試合に出続けることが、その一歩。川口能活や楢崎正剛、川島永嗣、権田らの系譜を継ぐ存在になるためにも、足もとを固めることが本当に重要。今はその作業に全力を注ぐしかない。
「シント=トロイデンに来て、レッズで一緒にやっていた橋岡選手や伊藤選手と再会できましたし、年代別代表で長くやってきた譲瑠や理仁ともチームメイトになれた。これはメチャメチャ不思議な縁ですね。みんなと切磋琢磨して羽ばたいていけるように頑張ります」
爽やかな笑顔をのぞかせた鈴木。壮大なスケールを秘めた男のブレイクが待ち遠しい限りだ。
※このシリーズ了(全3回)
取材・文●元川悦子(フリーライター)
ほろ苦いベルギーデビュー。STVV鈴木彩艶は浦和時代と変わらず、自分を徹底検証して本領を発揮。「さらに上のレベルに行けるかなという手応えも」
図抜けたスケールの大器は、謙虚に、誠実に。STVV鈴木彩艶を成長させてくれた母親、恩師、ライバルの教え
「俺は何をやってるんだ」伊藤涼太郎を奮起させた三笘らの活躍。水戸や新潟ではかけがえのない出会いも
「シント=トロイデンに来て、レッズで一緒にやっていた橋岡選手や伊藤選手と再会できましたし、年代別代表で長くやってきた譲瑠や理仁ともチームメイトになれた。これはメチャメチャ不思議な縁ですね。みんなと切磋琢磨して羽ばたいていけるように頑張ります」
爽やかな笑顔をのぞかせた鈴木。壮大なスケールを秘めた男のブレイクが待ち遠しい限りだ。
※このシリーズ了(全3回)
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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