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「俺は何をやってるんだ」伊藤涼太郎を奮起させた三笘らの活躍。水戸や新潟ではかけがえのない出会いも

カテゴリ:海外日本人

元川悦子

2023年09月24日

出番を求めてJ2に身を投じる

8年間で5クラブを渡り歩いた伊藤。現在はSTVVでさらなる飛躍を期す。(C)STVV

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 作陽高から2016年に浦和レッズ入りした伊藤涼太郎が、8年間のプロキャリアで水戸ホーリーホック、大分トリニータ、アルビレックス新潟、そしてシント=トロイデン(以下、STVV)と、合計5クラブを渡り歩いたのは、周知の事実である。

 もともと「類まれなサッカーセンスを持つアタッカー」と評されながら、ブレイクするまで長い時間を要したわけだが、彼の中ではいくつかの転機があった。

 最初のターニングポイントと言えるのは、2017年夏の水戸行きだ。今でこそ、J2でプロ生活をスタートさせた前田大然(セルティック)、J3へのレンタルから這い上がった町野修斗(キール)らが2022年のカタール・ワールドカップでの日本代表メンバー入りを果たすようになっているが、当時はまだまだ「格下リーグへのレンタルは片道切符」と見られがちな時期だった。

 それでも伊藤は「試合に出たい」という一心でJ2に身を投じる決断をしたという。
 
「もちろんJ1にいたい気持ちはありましたし、J2に行くことに多少なりとも抵抗はありました。実際、浦和には槙野(智章)君や関根(貴大)君みたいな面倒見の良い先輩もいましたし、特に槙野君は試合に出られない時に相談に乗ってくれたり、アドバイスもしてくれた。本当に良い環境だったので、残りたいという思いも皆無ではなかったと思います。

 だけど、浦和で試合に出ていない自分は何の価値もない選手だとも痛感した。2020年の東京五輪出場を目ざそうと思うなら、カテゴリーを下げてでも試合に出るべきだという気持ちが強くなり、水戸からオファーを受けてすぐに行こうと決めました。

 水戸はハングリー精神を持った選手がたくさんいるクラブで、若手を伸ばそうというサポート体制も優れているクラブ。ベテラン選手たちもすごく気持ち良くプレーさせてくれました。

 そこで細川淳矢さんや本間幸司さんといった先輩たちに出会ったのは、僕にとってすごく大きかったですね。

 本間選手は大ベテランですけど、プロとしての姿勢を日々、体現していた。オンとオフのメリハリもしっかりしていて、若手との意思疎通も密に取ってくれた。『長くプロサッカー選手を続けるのは、こういう人間性の人なんだな』と学ばせてもらった。自分自身も変わるきっかけになったのかなと思います」

 伊藤は水戸2年目の2018年に34試合出場・9ゴールという好成績を残しているが、単に試合に出られるようになっただけでなく、周囲から良い刺激を受け、人としても成長したからこそ、数字がついてきたのだろう。

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