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その日暮らしのバス運転手から名門ミランのエースへ――。バッカの「知られざる波乱万丈伝」

カテゴリ:メガクラブ

下村正幸

2016年02月04日

ベルギーに渡って2年目にして得点王に輝く。

2012年1月にはクラブ・ブルージュに移籍して欧州初上陸。当初はやや環境の変化に苦しんだが、2年目の12-13シーズンは国内リーグの得点王とMVPをダブル受賞する大活躍を見せた。(C)Getty Images

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セビージャでの活躍が評価され、2014年のブラジル・ワールドカップに出場。準々決勝のブラジル戦で途中出場しただけに終わったが、貴重な経験を積んだ。(C)Getty Images

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 コロンビアを代表するストライカーとして地位を確立しつつあったバッカに、ヨーロッパ挑戦のチャンスが巡ってきたのは、やや遅めの25歳の時。行き先はベルギーの名門、クラブ・ブルージュだった。
 
 新天地にはシーズン途中(1月)に加入したため、なかなか適応できずに苦しんだ。それでも、試合を重ねるにつれて徐々に実力を発揮していく。いわば試運転と呼べた半年間を経て迎えた翌シーズンは、開幕からネットを揺らし続け、最終的に25ゴールをマーク。ベルギー・リーグ得点王に輝いた。
 
 活躍に比例して移籍市場での注目度がぐんぐん上昇。複数の有力クラブからオファーが届くようになる。そのなかにはセビージャの名前もあった。無名に近い選手を発掘・育成し、高く売るという強化スキームを確立し、欧州の強豪への仲間入りを果たした進境著しいクラブである。
 
 適応に苦しんだベルギーとは異なり、スペインは言葉の不安もない。そうした条件も考慮し、バッカは数ある候補の中からこのアンダルシアの雄を新たな活躍の場として選択したのだった。
 
 そしてこの決断が、二度目の大きな転機となる。環境面に加え、重ねてきた経験と自信がプラスに作用したのだろう。入団当初こそ周囲から懐疑的な目を向けられたものの、クラブ・ブルージュの時のように適応に苦しむこともなく、序盤戦からゴールを量産。みずからの実力で雑音を掻き消してみせた。
 
 証明したのは、卓越したフィニッシュワークだけではない。前線でポストプレーをこなしながらも前後左右に頻繁に流れてボールを呼び込む機動力や、視野の広さを活かしたチャンスメークなど、プレーバリエーションの多さも実証。万能型ストライカーとしての評価を不動のものにしていった。
 
 そしてシーズン終了後、ワールドカップ出場の悲願を成就する。ジャクソン・マルティネスをはじめとするライバルの壁は厚く、出場機会は限られたが、それでもバッカを含めたコロンビア代表の前線は、大会屈指の破壊力と他国から恐れられた。
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