【リオ五輪予選】北朝鮮戦の苦闘から見えた「予選突破」への3つのポイント

カテゴリ:日本代表

飯尾篤史

2016年01月15日

守備陣はよく凌いだが、個人の能力と気迫だけで守っていた。

初戦を無失点で凌いだ日本だが、失点してもおかしくないピンチにも見舞われた。より意思統一されたディフェンスが必要だ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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ポイント2)ディフェンスの意思統一
 
 守備面では北朝鮮の繰り出すロングボールに対し、岩波、植田のセンターバックコンビを中心に撥ね返し、制空権を簡単には譲らなかった。その前に控えるボランチの遠藤もインターセプトを何度か披露。中央やクロスから簡単にやられはしないことを改めて証明した。
 
 とはいえ、センターバックコンビに「引いて守ればやられない」という自信があるためか、ライン設定がやや低くなる傾向があり、それがコンパクトな陣形を保てなくなる要因のひとつとなっていた。北朝鮮戦でセカンドボールを拾えなかった理由がここにある。
 
 もちろん、そうした場合は前線の選手を少し下げ、自陣でコンパクトな陣形を保てば問題はない。しかし、初戦のプレッシャーや緊張などから硬さが見られ、その辺りの意思統一がなされていないシーンが何度も見られた。言うなれば、個人の能力と気迫で守っていたようなところがあったのだ。
 
 また、ブロックを築いて守るのか、前からプレッシャーをかけて奪いに行くのか、その意思統一も乱れ、「相手に蹴らせないためにFWに追いかけてもらったり、DFが撥ね返したボールを戻って来て拾ってもらったりと、FWに対してすごく厳しい要求だった」と大島は振り返る。
 
 守備からチーム作りを進め、簡単にはやられない、粘り強い対応ができるようになってきたが、時間帯や戦況に応じた守り方をさらに“チームとして”詰めておかなければ、決勝トーナメントでは命取りになりかねない。
 
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