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ベルギーからのオファーを拒否。関口訓充はなぜ仙台に残留したのか。南葛の若手に伝えたい、選手としてのあり方

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年07月27日

「海外に行かなかったことの後悔はない」

ザックジャパン時代に代表デビュー。本田ら強烈な個性を持つ面々から刺激を受けた。(C)SOCCER DIGEST

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 そういった信念があったから、関口は慎重な姿勢を貫いた。実は代表入りしたあと、ベルギーのクラブからオファーを受けたのだが、仙台を出ていく決心がつかなかった。

「2011年シーズンが終わって、オファーをもらったのは12年の1月だったので、仙台の強化部長と話したんです。『今は補強も終わりかけているし、抜けられたら困る』と言われて、確かに状況は理解しました。(当時の監督である手倉森)誠さんとも話したけど、やっぱり同じような意見だった。

 自分は仙台に育ててもらった恩もありましたし、行きたい気持ちはあったけど、チームに迷惑はかけられなかった。それで残留することに決めました。その結果、仙台は次のシーズンに2位まで成績を上げられた。自分も気持ちよく浦和レッズに移籍できました。今でも海外に行かなかったことの後悔はないですね」と義理堅い男はキッパリ言う。

 それから10年が経過した今、J2やJ3にいる選手までもが「海外へ行きたい」と公言し、実際にアクションを起こすような状況になった。それはそれで選手それぞれの人生ではあるが、やはり目の前のことをキッチリ消化してからでないと前進はないと関口は考える。

 だからこそ、現所属先の南葛の若手たちにも1日1日を大事にしてほしいと願っているのだ。
 
「僕は約20年間のプロサッカー選手生活の中で、スタメンからサブ、ベンチ外などあらゆる立場を経験してきました。仙台時代はスタメンで出た時が多くて、代表にも選んでもらったりしましたけど、レッズやセレッソでは試合に絡めない時もあったし、途中から出ることも多かった。

 リーグ戦はベンチにいて、ルヴァンカップとか天皇杯で試合に出るといった立場もやりましたけど、メンタルとコンディションの両方をしっかり整えるのがすごく難しいんです。

 そういうことも全部やってきたので、苦しんでいる選手の気持ちが分かるし、アドバイスできることもある。若い選手は現状に満足できなかったり、監督のやり方に違和感を覚えたりとか、いろいろあるかもしれないけど、そういうことを自分なりに努力して乗り越えていかないと先はない。

 僕が言えることがあれば言って、選手たちの力を引き上げ、チームも昇格できれば一番いい。そう思っています」

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