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“南葛包囲網”の厳しさを痛感。37歳の関口訓充はストイックに己を鍛える。低酸素トレーニングの数値は「若い頃と同じくらい」

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年07月25日

「乗り越えていく力強さがもっと必要」

関東1部で現役を続ける37歳の関口。チームのJ昇格を目ざし、走り続ける覚悟だ。写真:松岡健三郎

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「全国一、レベルの高い地域リーグ」と言われる関東サッカーリーグ1部。今季も10チームが参戦しているが、7月23日の後期第2節終了時点では、VONDS市原FCがトップを走り、栃木シティフットボールクラブが2位を追走している。

 昨季の開幕前に稲本潤一と今野泰幸の両ワールドカップ経験者を補強し、一気に注目を集めた南葛SCは、ここまで4勝1分6敗・勝点13の8位。JFL昇格のためには、関東1部で優勝するか、全国社会人サッカー選手権(全社)の上位3チームに入り、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)で2位以内に入らなければならない。ここから一気にスパートをかける必要があるのだ。

「今年こそ関東1部優勝を狙ってスタートしたので、この状況はあり得ないですけど、チーム状態は良くなっている。ホントに1つの決定的チャンスで点が取れていれば勝てたという自信がある。もっと決めきれるチームになれば、上に行けるのかなと思っています」と言うのは、37歳のベテランMF関口訓充だ。

 関口も稲本、今野とともに昨季に加入。「カテゴリーを落とすのは勇気が入りますけど、必要とされるところでサッカーをするのが一番。Jリーグで引退したいなというのがあるので、ここでしっかり昇格して、完全燃焼したいです」と高い目標を掲げていた。が、昨季の南葛は7位。地域CLにも参戦できず、JFL昇格は叶わなかった。

 だからこそ、今季は必ず上へ行かなければいけない。強い決意を胸に新シーズンに挑んだ関口だが、「南葛包囲網」の厳しさを痛感する日々だという。

「正直、関東1部のレベルは相当高い。上位にいる桐蔭横浜大学を見てもそうだけど、関東の大学は全国的に見てもレベルが高いし、選ばれた選手たちがハングリー精神を持って戦っているなと感じます。

 そういうチームが『(ビッグネームがたくさんいる)南葛を倒したら注目される』と思って真正面からぶつかってきている。自分たちもJリーグ時代、(浦和)レッズのようなたくさんのサポーターがいるチームだったり、優勝争いをしているチームを“食う”ことでニュースにはなるし、下位チームは金星を狙っているなと思ったんで、同じような現象が関東1部でも起きていると思います。

 その状況を跳ね返せていないのが今の自分たち。相手が来るのをただ構えているんじゃなくて、乗り越えていく力強さがもっと必要だと感じます」
 
 南葛自体は厳しい状況が続いているが、関口自身は右サイドやトップ下を主戦場にしつつ、コンスタントにピッチに立っている。稲本や今野、長谷川悠らベテランがしばしば負傷離脱している傍らで、関口は昨季から継続的に出場し、ベテランの価値を示し続けている。

 ストイックな男は、微妙な変化をつけながらも自分のスタイルを貫こうとしている。

「練習を休むことなく、試合も継続して出ているということは、コンディションを維持するうえでもすごく大きいこと。個人的にもできる限り、追い込む意識を持って取り組んでいます。

 個人的にやっているのは、低酸素ジム『ハイアルチ』に週1回ペースで通っていること。横浜のほうで、川崎の山根(視来)選手とかも来ていますけど、3000メートルの高地にいる状態で走るのでかなり息が上がってきますけど、心配機能は相当に鍛えられる。そういう環境を自分で作らないと、落ちるのは一瞬ですからね。

 自分も30代後半に入ってきて、スピードという部分では少なからず若い時より落ちていると思う。でも、計測した数字を見ると、若い頃と同じくらいのデータが出ているので、やっぱり努力次第で維持できると思うんです。

 今のサッカーはハードワークが必要不可欠だし、それをやらなくなったら自分じゃなくなる。ドリブルのキレとか瞬間的な動きは遅くなっているなと感じる部分があるので、ドリブルだけにこだわらず、パスをつなぎながら、なるべく早く前に持っていくという意識を持ってやっています」

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