前日練習で取り組んだ“隠し玉”が、大舞台で飛び出した。
中村がボールを持って前を向くと、予想通り、國學院久我山が全体的にボールサイドに寄ってきた。相手選手をグッと引き寄せて、中村はCFの餅山大輝にクサビのパスを入れる。さらに相手チームの選手がボール際に集中する。
そんな状況をあざ笑うかのように、リターンパスを受けた中村から、藤川虎太朗、そして逆サイドで完全にフリーになった三宅海人へつなぐ。GKと1対1の状況になった三宅は左足で冷静にシュートを沈め、東福岡が待望の先制点を奪った。
「良いペースで試合に入れたなかで、本当に理想的なゴールを奪えた」
中村は会心のゴールだったと喜んだ。
そして後半開始直後の2分、おそらく日本中を驚かせたトリックプレーを披露する。
ゴール前で得たFK。ボールをセットし、三人組の壁を2枚作る。1枚は相手の壁の前に配置。そして、もう1枚が、セットされたボール付近から(ボールをGKから見えないようにして)、後ろ向きに一歩、二歩、三歩、四歩……と下がった瞬間、2枚の壁の6人全員がしゃがみ、中村が右足を振り抜く。
どのタイミングでボールが出てくるのか分からなかった國學院久我山(というよりも、スタジアムにいる全員というのが正しいか)の意表を突く低い一撃が、東福岡のしゃがんだ壁の上を抜けてゴールネットを揺らした。
これは夏のインターハイの準決勝、立正大湘南戦(東福岡が5-2で勝利)で相手にやられていたセットプレーを参考にしたそうだ。前日練習で時間を割いて取り組んでいた“隠し玉”が、まさにここで飛び出した。
そんな状況をあざ笑うかのように、リターンパスを受けた中村から、藤川虎太朗、そして逆サイドで完全にフリーになった三宅海人へつなぐ。GKと1対1の状況になった三宅は左足で冷静にシュートを沈め、東福岡が待望の先制点を奪った。
「良いペースで試合に入れたなかで、本当に理想的なゴールを奪えた」
中村は会心のゴールだったと喜んだ。
そして後半開始直後の2分、おそらく日本中を驚かせたトリックプレーを披露する。
ゴール前で得たFK。ボールをセットし、三人組の壁を2枚作る。1枚は相手の壁の前に配置。そして、もう1枚が、セットされたボール付近から(ボールをGKから見えないようにして)、後ろ向きに一歩、二歩、三歩、四歩……と下がった瞬間、2枚の壁の6人全員がしゃがみ、中村が右足を振り抜く。
どのタイミングでボールが出てくるのか分からなかった國學院久我山(というよりも、スタジアムにいる全員というのが正しいか)の意表を突く低い一撃が、東福岡のしゃがんだ壁の上を抜けてゴールネットを揺らした。
これは夏のインターハイの準決勝、立正大湘南戦(東福岡が5-2で勝利)で相手にやられていたセットプレーを参考にしたそうだ。前日練習で時間を割いて取り組んでいた“隠し玉”が、まさにここで飛び出した。