伊藤のクロス。イメージの共有は完璧
しかし、ペルー戦では背伸びせず、得意な守備の特長をベースにしながら、必要な時に上手く使ってもらう形で、新たなサイドバック像を開拓した。
22分の左足ミドルシュートによる先制ゴールは、右サイドで伊東、鎌田大地と上手く絡んだ遠藤から中央のやや左でフリーになった伊藤にパスが出てきた形だったが、殊勲のヒーローは左の外側で三笘がディフェンスを引き付けたからこそ、そこのスペースが空いたことを強調した。
伊藤と三笘の関係で、筆者が注目したのは、11分のシーンだ。
鎌田からの正確なサイドチェンジを三笘が受けて、旗手が絡む形で左サイドを崩しかけるが、ペルーのディフェンスが粘り強く対応してきた。そこで三笘は相手を十分に引き付けてから、伊藤にバックパスを出したのだ。
そこから左足で放たれたクロスは逆側から飛び込んできた伊東に惜しくも合わなかったが、イメージの共有は完璧だった。伊藤は「薫君が2人を引きつけてくれたので、構えてフリーで上げられた。お互いの良さが出せた部分かなと思います」とクールな表情を少し和らげながら振り返った。
22分の左足ミドルシュートによる先制ゴールは、右サイドで伊東、鎌田大地と上手く絡んだ遠藤から中央のやや左でフリーになった伊藤にパスが出てきた形だったが、殊勲のヒーローは左の外側で三笘がディフェンスを引き付けたからこそ、そこのスペースが空いたことを強調した。
伊藤と三笘の関係で、筆者が注目したのは、11分のシーンだ。
鎌田からの正確なサイドチェンジを三笘が受けて、旗手が絡む形で左サイドを崩しかけるが、ペルーのディフェンスが粘り強く対応してきた。そこで三笘は相手を十分に引き付けてから、伊藤にバックパスを出したのだ。
そこから左足で放たれたクロスは逆側から飛び込んできた伊東に惜しくも合わなかったが、イメージの共有は完璧だった。伊藤は「薫君が2人を引きつけてくれたので、構えてフリーで上げられた。お互いの良さが出せた部分かなと思います」とクールな表情を少し和らげながら振り返った。
ここから3年間、年明けのアジアカップ、さらにアジア予選を経て北中米W杯に向かうが、順当なら左サイドは三笘が君臨していくはず。世界最高峰とされるプレミアリーグの第一線で、ここまでトップレベルの輝きを放つ日本人選手はいなかったのであり、喜ばしいことであると同時に、ワールドクラスのアタッカーになりうるタレントが日本にも出現したということになる。
W杯で優勝を狙うような列強国は常にそうしたビッグスターを抱えており、監督はいかにチームの戦術とそうした選手を活かすかという試行錯誤をしているわけだ。
ただ、三笘はビッグスターの資質がありながら、エゴイストの振る舞いというのは出さずに周りを活かし、周りに活かされるメンタリティを備えている選手だ。だから左サイドバックが森下タイプであろうと、伊藤タイプであろうと、“使い分け”ができるのは森保監督にとってもありがたいことだろう。
ここに怪我で離れている中山雄太が戻ってくれば、エルサルバドル戦の森下とペルー戦の伊藤をブレンドしたようなメカニズムが生まれるかもしれない。
ただ、現時点において誰との組み合わせが一番というものはなく、メンバー構成や対戦相手との噛み合わせでも変わりうるかもしれない。間違いないのは三笘が第二次森保ジャパンで確固たるキーマンであるということだ。
取材・文●河治良幸
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「動かさないでほしい」遠藤航の判断を森保監督は支持。類まれなキャプテンシーに厚い信頼「どっしりと構えて好影響を与えてくれた」
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ただ、三笘はビッグスターの資質がありながら、エゴイストの振る舞いというのは出さずに周りを活かし、周りに活かされるメンタリティを備えている選手だ。だから左サイドバックが森下タイプであろうと、伊藤タイプであろうと、“使い分け”ができるのは森保監督にとってもありがたいことだろう。
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ただ、現時点において誰との組み合わせが一番というものはなく、メンバー構成や対戦相手との噛み合わせでも変わりうるかもしれない。間違いないのは三笘が第二次森保ジャパンで確固たるキーマンであるということだ。
取材・文●河治良幸
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