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ヤンチャな才能を育て上げる名人。J3八戸・石崎信弘監督の大きな器「言い争いや夜遊び。逆に言えばエネルギーがある証拠」

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年06月03日

指導者としての目標は?「特にないね」

石﨑監督の薫陶を受け、柏や大分などで活躍した山根。息子の永遠は現在、横浜FCで活躍中だ。(C)SOCCER DIGEST

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 そういった心の広さ、大きな器を持っているからこそ、65歳になった今も現場に立ち続けられるし、選手たちに信頼される。こういった指導者を日本サッカー界全体がもっとリスペクトし、有効活用すべきではないか。一度でいいから、年代別代表で指導するチャンスを与えてもよかったのではないだろうか。

 本人は「代表は毎日現場に立てないから、あんまり好きじゃない。やっぱりクラブは毎日選手と向き合えるからいいよね」と笑っていたが、「石﨑流アプローチ」をより広く伝える活動はこの先、積極的に行なってほしいものである。

「自分の指導者としての目標? それは特にないね。ただ、これだけサッカー界にお世話になっているから、恩返しはしたいと思ってます。今までずっと現場に立ち続けてきて、ほとんど休む機会がなかったら、恩返しするチャンスもなかったけど、これからは、そういうことも考えていきたいですね」

 こんな話をする石﨑監督だが、昨年9月に富山の監督を退いたあとの4か月間には、久しぶりに充電期間を得たという。富山から立山黒部アルペンルートを回って上高地まで赴くなど、久しぶりにリフレッシュしたようだ。

 同時期に2022年カタール・ワールドカップがあり、日本からテレビ観戦。「ドイツやスペインにまともにやっても勝てないし、森保(一)監督のやった戦い方が正解だなと。『何であれがいけないの?』と思いましたね」と神妙な面持ちで話す。
 
 森保監督の割り切りから学ぶことも少なくなかったという。今季の八戸は資金規模も選手層的にもJ3では上位とは言えない。そこで上位2位以内に入ろうと思うなら、やはりカタールW杯の日本のような戦い方も視野に入れる必要があるだろう。

「我々の仕事は、最終的には勝つこと。ワシはもともと縦に速いサッカーは好きだからね。この先もアグレッシブにプレスをかけて、ボールを奪いに行くスタイルは続けていくつもりです。これから夏場だし、走り切ることは大きなポイント。勝つためにはやるべきことを徹底すること。今までもずっとブレずにやってきましたけど、ここからその精度を上げて、上を狙っていきます」

 ベテラン監督の卓越した手腕が発揮されるのはここからだ。八戸が魅力あるサッカーで旋風を巻き起こし、異彩を放つタレントが出現してくれたら非常に面白い。大きな期待を持って見守りたい(このシリーズ了)。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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