ペップがバルサ時代の盟友との約束を反故にするとは思えない。

グアルディオラは12月20日のハノーファー戦後に、来シーズンもバイエルンに残留するか、退任するかを発表見込み。ディ・マルツィオ氏は退任してシティに行くと読む。(C)Getty Images
その時に結んだバイエルンとグアルディオラの3年契約は、今シーズン末で満了する。ペップはそれを延長して長期プロジェクトにコミットするよりも、プレミアリーグに新天地を求めることを選んだ。少なくとも2年前から求愛を続けてきた、マンチェスター・シティがその舞台だ。
チェルシーとマンチェスター・ユナイテッドも招聘に動き出しているが、バルセロナ時代の盟友であるシティの首脳、チキ・ベギリスタインFD、フェラン・ソリアーノCEOと交わした約束を今になって反故にすることは、こと彼に限ってはありえないだろう。
そして、来シーズンに向けた監督マーケットには、チェルシーで長期政権を築くはずだったジョゼ・モウリーニョも急遽参入してきた。彼は以前からオールド・トラッフォードでマンチェスター・ユナイテッドを率いることを夢見ている。今回は千載一遇のチャンスだ。もしその夢が実現しなくとも、パリ・サンジェルマン、バレンシア、そして古巣のR・マドリーが門戸を開いて待っている。
しかし、このジグソーパズルがコンプリートするには、まだ半年近くの時間が必要だ。来年6月のEURO2016が終われば、イタリア代表を率いるアントニオ・コンテもフリーになる。彼はヨーロッパのメガクラブで指揮を執りたいと考えており、チェルシーに魅力を感じているようだが、オファーを出そうとしているのはローマ、そしてミランというイタリア勢だ。
そして、ユベントスもマッシミリアーノ・アッレグリとの「結婚」をこのまま続けていくかどうか、5月までには決断を下さなければならない。後任候補にはフィオレンティーナで一気に名を揚げたクラブOBのパウロ・ソウザの名前も挙がっている。
今はまだ2015年の終わりだが、すでに2016年の“監督パズル”が埋まりつつある。土壇場で慌てないためには、先手を打って動かなければならないのだ。
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。父は70~90年代にナポリ、ジェノア、レッチェなどで監督を歴任し、現在はTVコメンテーターのジャンニ・ディ・マルツィオ。選手としては才能に恵まれず、ジャーナリストを志し、パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタート。2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。父を通して得た人脈を活かしてカルチョの世界に広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。
チェルシーとマンチェスター・ユナイテッドも招聘に動き出しているが、バルセロナ時代の盟友であるシティの首脳、チキ・ベギリスタインFD、フェラン・ソリアーノCEOと交わした約束を今になって反故にすることは、こと彼に限ってはありえないだろう。
そして、来シーズンに向けた監督マーケットには、チェルシーで長期政権を築くはずだったジョゼ・モウリーニョも急遽参入してきた。彼は以前からオールド・トラッフォードでマンチェスター・ユナイテッドを率いることを夢見ている。今回は千載一遇のチャンスだ。もしその夢が実現しなくとも、パリ・サンジェルマン、バレンシア、そして古巣のR・マドリーが門戸を開いて待っている。
しかし、このジグソーパズルがコンプリートするには、まだ半年近くの時間が必要だ。来年6月のEURO2016が終われば、イタリア代表を率いるアントニオ・コンテもフリーになる。彼はヨーロッパのメガクラブで指揮を執りたいと考えており、チェルシーに魅力を感じているようだが、オファーを出そうとしているのはローマ、そしてミランというイタリア勢だ。
そして、ユベントスもマッシミリアーノ・アッレグリとの「結婚」をこのまま続けていくかどうか、5月までには決断を下さなければならない。後任候補にはフィオレンティーナで一気に名を揚げたクラブOBのパウロ・ソウザの名前も挙がっている。
今はまだ2015年の終わりだが、すでに2016年の“監督パズル”が埋まりつつある。土壇場で慌てないためには、先手を打って動かなければならないのだ。
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。父は70~90年代にナポリ、ジェノア、レッチェなどで監督を歴任し、現在はTVコメンテーターのジャンニ・ディ・マルツィオ。選手としては才能に恵まれず、ジャーナリストを志し、パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタート。2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。父を通して得た人脈を活かしてカルチョの世界に広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。