【バイエルン番記者】ミュラーが口頭で契約延長に合意。チームトップの高給取りに!?

カテゴリ:連載・コラム

パトリック・シュトラッサー

2015年12月09日

今夏の破格のオファーが契約延長を急がせるきっかけに。

毎試合のようにゴールを量産し、まさに全盛期を謳歌するミュラー。サポーターの人気も絶大だ。(C)Getty Images

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 11月27日に行なわれたバイエルンの年次総会では、営業利益が史上最高額の1億1130万ユーロ(約155億円8200万円)を記録するなど景気の良いニュースが次々と発表された。ただ、何人かの幹部は少々複雑な心境だったかもしれない。この場で発表するはずだった「トーマス・ミュラーとの契約延長」が間に合わなかったのである。

 ミュラーとの現行契約は2019年6月まで。首脳陣はかねてから契約延長を打診していたものの、年次総会までにサインに至らず、12月上旬になって口頭での合意に至った。チームトップとなる年俸1200~1500万ユーロ(約16億円~21億円)を用意し、ミュラーを口説き落としたのだ。

 首脳陣が契約延長を急いだのは、この夏にマンチェスター・Uからミュラーに届いた天文学的なオファーがきっかけだった。移籍金は1億ユーロ(約140億円)で、1000万(約14億円)の年俸を支払う用意もあったという。結局移籍は実現には至らなかったものの、金に糸目をつけないプレミア勢に脅威を感じたカール=ハインツ・ルムメニゲ代表取締役社長は、ミュラーとの契約延長を冬までの最重要課題とした。

 現在26歳のミュラーは今まさに全盛期を謳歌しており、今シーズンは特に充実ぶりが際立っている。15節を終えたブンデスリーガではすでにキャリア最多タイの13ゴールを挙げ、チャンピオンズ・リーグでも5得点をマーク。大舞台に滅法強く、サポーターからの人気は絶大だ。バイエルンがこの生え抜きを手放す理由は、どこにも見当たらない。

 同じく近日中にジェローム・ボアテング(現行契約は18年6月まで)、ダビド・アラバ(現行契約は18年6月まで)、マヌエル・ノイアー(現行契約は19年6月まで)とも長期の契約延長を結ぶ意向だ。

「彼らは皆チームの中心で、バイエルンに対する忠誠心も申し分ない。契約を延長するのは正しい判断だと思う」
 
 主将のフィリップ・ラームがそう語るとおり、ボアテングら3選手とはいわば“相思相愛”の関係で、契約延長に向けた大きなハードルは見当たらない。プレミア勢の存在は不気味ながら、バイエルンが流出の危機に晒される可能性は皆無と言っていいだろう。

文:パトリック・シュトラッサー(アーベントツァイトゥング紙)
翻訳:円賀貴子
 
【著者プロフィール】
Patrick STRASSER(パトリック・シュトラッサー)/1975年ミュンヘン生まれ。10歳の時からバイエルンのホームゲームに通っていた筋金入りで、1998年に『アーベントツァイトゥング』紙の記者になり、2003年からバイエルンの番記者を務める。2010年に上梓した『ヘーネス、ここにあり!』、2012年の『まるで違う人間のように』(シャルケの元マネジャー、ルディ・アッサウアーの自伝)がともにベストセラーに。
 

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