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首位奪取ならずとも、今の名古屋は「戦術的に、意図的に」戦える集団だ。横浜&神戸との連戦はむしろ楽しみ

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2023年04月24日

「自分たちのサッカー」を表現

爆速3トップに追随できるスピードを誇る森下。“3+1”の状況を生み出し攻撃に厚みを加えている。写真:梅月智史

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 惜しむらくは2-0としたあとの守備の油断で、山田直輝の得点では森下と藤井陽也が揃ってフェイントに引っかかってスライディングが空振り。74分にも山田にはペナルティエリアへの侵入で中谷がファウル。VARの介入によるPK判定で、直前のマテウスの得点は取り消されるという、ホームチームにはなかなか不満の募るシチュエーションを作り出されている。

 3-1となったはずが2-2というスコアの変動のインパクトは大きく、名古屋はその後の猛攻も実らず、勝点2が手の平からこぼれ落ちた感覚に。あまりのストレスにユンカーが試合終了直後に異議を唱えてイエローカードをもらう珍事まで起き、後味の悪さはサポーターからのブーイングも加わって増しはした。

 さりとて判定に文句を言っても勝点は補填されず、それを理解する選手たちは、試合後は落ち着いたものだ。「こういうものはサッカーの一部」とランゲラックが言えば、「その前に3点目を取れるチャンスがあったので、自分たちは自分たちに目を向けてやっていきたい」と野上も切り替える。

 多くの決定機を逃した永井は悔しさを露わにしながら、「僕ら前線がもっと得点を取らないといけなかったというほうが強い。後ろ云々っていうよりは、仕留められなかったほうに自分は責任を感じる」と神妙に語った。
 
 森下は雄弁な彼らしく多くのリスペクトを散りばめ「ナイスジャッジだった」とまで言ってのける。試合の内容、自分たちのパフォーマンス、次への可能性、すべてに自信がある証拠だ。

 12本を放ったシュートの半数以上が決定機という攻撃のクオリティが示すように、名古屋は今、まさしく「自分たちのサッカー」が表現できている。勝敗は時の運でもあり、果敢に闘い続けた湘南にも勝機はあった試合だ。

 そのなかで、森下個人の感想としての「戦術的に、意図的にやれた」はチーム全体に言える要素であり、スタッフの準備、監督の采配、そして選手たちの適応力と集中力が噛み合っているからこそ、名古屋は勝点を積み上げ続けている。

 この一戦で首位を奪取とはならなかったが、主体的に勝利へ向かえている今、次週の横浜、神戸との連戦はむしろ楽しみだ。ここで力を示してこその順位表の一番上である。それができるだけの戦力は、確実に今の名古屋にある。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)

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