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弱肉強食の世界で逞しく生き延びる。だがU-23アジア杯では不甲斐ない出来に悔しさを滲ませ…【パリの灯は見えたか|vol.2 斉藤光毅】

カテゴリ:海外日本人

松尾祐希

2023年04月21日

信頼を勝ち取り、笑顔も増える

横浜FCの下部組織育ち。プロ1年目の19年はJ1昇格を経験した。写真:徳原隆元

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 横浜FC時代はクラブの生え抜きとして育ち、最初からある程度は自分の特徴を知ってもらっていた。だが、ベルギーでは一からのスタート。「慣れるまでに時間がかかり、自分のプレーが出せない。自分の感情的にもプレーが合っているのかを探っていた」。

 苦手だった肉弾戦で負けるケースもしばしば。縦に速いサッカーへの適応にも苦しみ、合流当初からまるで良さを出せなかった。

 また、難しかったのは異国の地での生活だ。チームには通訳もおらず、身の回りのことは自分でしなければならない。慣れない英語を使いながら日常生活を送るのは簡単ではなかった。

 ピッチ内外で環境に馴染むまでに時間を要し、シーズン後半戦からの合流となった欧州1年目のシーズンは、試行錯誤しながら終わりを迎えた。

 ロンメル2年目。英語力も高まり、徐々に仲間からの信頼も勝ち取れた。局面を打開する場面が増え、決定機に絡むシーンが増加。ボールも回ってくるようになり、笑顔も増えていく。

「楽しくプレーができていれば、相手にも伝わるし、自分も楽しい。それに伴って、味方も認めてくれた」という言葉通り、20試合に出場し5ゴールをマーク。ピッチ外でも英語でコミュニケーションが取れるようになり、少しずつベルギーでの生活に慣れてきた。
 
 昨年3月下旬に行なわれたU-21代表のUAE遠征でも「日本語が恋しかった」とおどけて見せたが、プレーでは明らかにタフさがアップ。3試合全てに先発出場し、2戦目のカタール戦ではゴールをマークするなど、ドバイカップの優勝に貢献した。

「ステップアップした時に、あの半年の経験は生きる」。順応するまでに時間はかかったものの、手応えを掴んで2年目のシーズンは幕を閉じた。

 リーグ戦を終えたが、まだ戦いは続いた。シーズンが終わると、短いオフを挟んでU-21代表の一員として初の公式戦が待っていた。6月初旬にウズベキスタンで開催されたU-23アジアカップである。五輪の出場権は懸かっていないが、パリ行きを目ざすうえでは負けられない。最終予選のポット分けに関わるだけに、アジアNo1を目標に掲げた戦いの場に足を踏み入れた。

 この大会でも与えられた背番号は10番。チームからの期待値の高さがうかがえる。周りからも数少ない海外組として、獅子奮迅の活躍を求められていた。しかし――。

 この時、斉藤は難しい状況に置かれていた。オフを経て代表に合流したため、コンディションが上がっていなかったのだ。
 
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