• トップ
  • ニュース一覧
  • 【都並敏史が語るJ30周年 #1】バブルで浮かれるなか、忘れられない加藤久の言葉。破格の年俸提示には「本当に驚いた」

【都並敏史が語るJ30周年 #1】バブルで浮かれるなか、忘れられない加藤久の言葉。破格の年俸提示には「本当に驚いた」

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年04月19日

先輩の教えを肝に銘じ、日々邁進

Jリーグは空前のブームに。カズ(後列右端)や武田(9番)らが示したプロの姿勢がサッカーの地位を高めた。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

 確かに90年代後半は、マリノスによるフリューゲルスの吸収合併、清水エスパルスの経営破綻など様々な問題が起き、Jリーグの健全経営の必要性が叫ばれた。プロA~C契約が導入され、選手年俸に一定の上限を設けてクラブの経営安定化を図る動きが加速するなど、個々の待遇面は30年前より厳しくなったと言えるだろう。

 とはいえ、Jリーグ初期には日本中に注目されるスーパースターが、その後のサッカー界に大きな影響を与えたことは見逃せない点。華々しい雰囲気が生まれなければ、そういった存在が世に出ることもなかった。

「30年前にはラモス(瑠偉)さん、カズ(三浦知良)、武田(修宏)といったスター選手が何人か出てきて、日本中から注目されました。

 彼らはファン・サポーターを大切にし、サインや握手をすることを厭わなかった。メディアとも良好な関係を築いていた。そういう存在に憧れ、Jリーガーになったという選手もたくさんいる。彼らが示したプロとしての姿勢や模範的な立ち振る舞いは、サッカーの地位を高め、その後の選手にもプラス効果をもたらしたと僕は考えています」
 
 都並が現在、指揮を執る浦安も試合後には選手・コーチングスタッフが並んで観客のお見送りをするのが常だという。負けたあとは重苦しいムードになることもあるが、支えてくれる人々を大切にしなければ、クラブが成り立たないと分かっているからこそ、地道な取り組みを大切にする。

 都並自身がラモスやカズから学んだことを実践し続けることで、下部リーグの選手たちにも「地域密着の重要性」「サポーター・スポンサーへの感謝」が根付いていく。30年前の生き証人として、彼は先輩・加藤久が強調していた「地に足を着けてやることの大切さ」を肝に銘じながら、日々の仕事に邁進しているという(本文中敬称略)。

※第1回終了(全4回)。次回は日本代表時代やSBに関するインタビューを掲載予定。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

【PHOTO】その年を華やかに彩ったJリーグ歴代MVPを一挙紹介!(1993~2022)
【関連記事】
「『こいつ、ウザっ!』と思っていましたが…」安田理大が選ぶJリーグ歴代最強イレブン。「グラディエーターみたいに戦う」
システムは驚愕の2—6—2!! 元日本代表・橋本英郎が選ぶJリーグ歴代最強イレブン
「三笘のお尻を触らせてもらったら衝撃」と仰天エピソードも。岩本輝雄が選ぶJリーグ歴代最強イレブン
福田正博がJリーグの“歴代最強イレブン”を選出!「サッカー小僧」のSB、「ギャップがズルい」努力家をセレクト!
松木安太郎がJリーグ“歴代最強イレブン”を選出! 三笘やキングカズ、「日本サッカーを引き上げた」レジェンドも!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ