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U-20W杯の開催地はどうなる?“問題だらけ”のアルゼンチンで実施できるのか。前代未聞の「ホスト国変更騒動」の現状に迫る【現地発】

カテゴリ:日本代表

リカルド・セティオン

2023年04月17日

インフレに苦しんでいるアルゼンチン国民には泣きっ面に蜂だ

 おまけにアルゼンチンは空前の財政難に襲われている。アルゼンチンの人口4600万人の43%に当たる約1700万人がいわゆる貧困層で、この数字はさらなる支援がなければ50%まで上昇する可能性があると言われている。2022年には物価が95%上昇、経済的不安定に慣れているこの国でも、ここ30年間で最大のインフレに人々は苦しんでいる。

 こんな状況でW杯を開けば、アルゼンチン国民には泣きっ面に蜂だ。A代表のW杯とは規模が違うが、それでも大会を開くとなればそれなりの金が要る。その出どころは税金だ。FIFAが裏でかなりを援助するという話も聞こえているが、それでも支出がゼロでは済まされない。
 
 日程を変えて、別な可能性をという案もあるが、それも難しい。サッカーのカレンダーというものはきっちり決まっている。7月には女子のW杯もある。そうそう延期もしていられない。全てが不透明で、これにはU-20代表を持つチームも困惑している。

 たとえばブラジルのサントスだ。チームのエースは19歳のマルコス・レオナルドで、9番を背負っている。彼はU-20ブラジル代表の中心選手だ。サントスは彼がいるといないでは試合の結果が大きく変わる可能性がある。本当なら片時も手放したくない。しかし、FIFAの規則には「クラブは、連盟が選手を招集した場合、代表チームに選手を提供する義務がある」とあり、W杯期間中は彼なしでもプレーできるようなシステムや戦術を組むつもりだった。

 しかし今の状態では、チームのエースがいなくなるのかならないのか、それがいつなのかもわからず準備ができない。準備がうまくいかなければ、チームの成績にも大きく響く。そこでFIFAは今回特別な一文を規則の最後に付け加えた。

「ただし2023年から2030年に行われるU-20W杯はこのルールから除外される」

 すべてがうまく行ってないことを暴露する、恥ずべき話だ。しかしチームとしてはこれでほっとすることはできない。なぜなら、もしFIFAのこのルールを鵜吞みにして代表に選手を提供しなかった場合、サッカー連盟や協会から目に見えない圧力や嫌がらせを受ける国があるかもしれないからだ。
 
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