【ブンデス現地コラム】完全開花したオーバメヤン。ベストの移籍先は!?

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2015年12月10日

元同僚とサンチャゴ・ベルナベウを沸かせる日も。

現バイエルンのレバンドフスキとは13-14シーズンにともにプレー。スペインの地でふたりの共演が再び見られるかもしれない。(C)Getty Images

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 怒濤の勢いでゴールを重ねるオーバメヤンに熱視線を注いでいるのが、欧州のメガクラブだ。バルセロナ、R・マドリー、チェルシー、パリSGなどが大きな関心を寄せている。なかでも熱心なのがバルセロナで、10月31日のブレーメン戦(ブンデスリーガ11節)にはスポーツディレクターのアリエド・ブライダが視察に訪れていた。

 スペイン人の母を持つオーバメヤンは以前イギリスTV局『BBC』のインタビューで、「リーガでプレーするのが夢」と語っていた。その気持ちに今も変わりがなければ、移籍を志願したとしても何ら不思議はない。

 ただ、バルサ行きがベストの選択肢かと問われれば、疑問符が付く。今のオーバメヤンを以ってしても、リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールという現代最強の3トップの牙城を崩すのは容易ではなく、控えに甘んじるのが目に見えているからだ。

 もっとも、ドルトムントの首脳陣はこのエースを簡単に手放さないだろう。レバンドフスキ退団によるダメージを痛感した彼らが、同じ轍を踏むとは思えない。ハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOも、「誰が視察に来ようと関係ない。オーバメヤンは我々との契約(20年6月まで)を全うするだろう」とコメントしている。

 仮に移籍するとしたら、バルセロナよりもR・マドリーのほうがレギュラーでプレーするチャンスがありそうだ。現在はレバンドフスキの獲得にも名乗りを挙げており、いつの日かドルトムントでタッグを組んだ2人がサンチャゴ・ベルナベウの観衆を沸かせる姿が見られるかもしれない。現時点で実現の可能性は高くないものの、何ともワクワクさせられる話だ。

文:中野吉之伴

【著者プロフィール】
中野吉之伴/ドイツ・フライブルク在住の指導者。09年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの実地研修を経て、現在はFCアウゲンのU-19(U-19の国内リーグ3部)でヘッドコーチを務める。77年7月27日生まれ、秋田県出身。
 
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