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【千葉】21年の現役生活にピリオドを打った鈴木隆行。引退の裏側に隠された秘めたる想いとは?

カテゴリ:Jリーグ

加茂郁実

2015年12月08日

「ともに歩んでいけるような人間や指導者になりたい」

心境に大きな変化があったと話す鈴木。千葉ではなかなか試合に絡めなかったが、仲間たちからは大いに慕われていた。写真:加茂郁実(フリーライター)

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「今年で引退という気持ちは当初からありましたが、それでもできるなら結果を出して、来年もやりたいという想いもずっと持っていました。一方で、若手と接する際、選手と選手の間柄なので、プレーなどのアドバイスはどこまで踏み込んで言っていいのか分からないという葛藤がありました。こうやったほうが良いのにという気持ちがあっても、同じ選手として、当たっているかどうか分からないことを話すのには躊躇いがありました」
 
 思うようにプレーできず、苦しんでいる若手に手を伸ばそうにも、現役のままでは限界がある。だからこそ、次へ進みたいという想いは強くなったのだろう。
 
「『自分が指導者にならなければいけない』、『多くの選手を救いたい』と考えるようになりました。僕自身、ずっと試合に出られたわけではない。むしろ、試合に出られなかったことのほうが多く、それでも代表に選ばれた。様々な状況で多くの経験を積んできたからこそ、いろいろな選手の気持ちが分かるようになりました。選手の立場に立って考えることができると思います。
 
 選手が苦しんでいれば理解して、一緒に修正して、成長する。ともに歩んでいけるような人間や指導者になりたい」
 
 引退会見当日、チームはすでにオフに入っていたが、多くの仲間たちが鈴木に会いにクラブハウスを訪れた。それだけ周囲に慕われてきたということだ。
 
「慕っているのか、おちょくっているのかはわからないけど(笑)。でも、常にそういった関係でいたい」
 
 指導者と選手になったとしても、立ち位置は変わらないのかもしれない。
 
「戦う気持ち、どんな時も前向きにやり続けること、そういったことをタカさんには学びました」
 
 千葉の多くの選手はそう口にする。試合出場はわずかだったが、チームに残したものは大きい。寂しい気もするが、指導者としての鈴木も楽しみにしたい。
 
取材・文●加茂郁実(フリーライター)
 
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