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浅野がファーストチョイス、上田と町野はほぼ同列か。懸案の1トップ問題。ポゼッション重視なら身体を張れるタイプが欲しい

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2023年03月29日

今季絶好調の古橋を起用する手も

町野(左)には理想像に近づけるポテンシャルがある。上田(右)は“代表初ゴール”の壁を突破してほしい。写真:サッカーダイジェスト/JMPA代表撮影

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 一方、後半から出場した上田は、前半よりもターゲットとして機能していたし、動き出しもスムーズで、さすがベルギー1部で14点を取っている選手という印象だった。しかしながら、2つのヘディングでの決定機を逃すという悔しい現実も突きつけられた。

「収めるところもそうだし、抜け出しもやれるなという実感はあったからこそ、あれを決めるか決めないかで雲泥の差だと思う。あれを決めていけるようになりたい」と本人も大いに悔しがっていた。

 2019年のコパ・アメリカで初キャップを飾ってから約4年が経過するが、上田は惜しいチャンスが何度もありながらも代表初ゴールを奪えていない。そこが森保監督にとって引っ掛かる材料なのだろう。

 78分に浅野を投入し、2トップにしたのも「ワールドカップのドイツ戦で逆転弾を奪った勝負強い浅野なら、何とかしてくれるかもしれない」という期待の表われ。そこはサンフレッチェ広島時代から長く培った信頼がある。今回の2試合を見る限りだと、やはり浅野がファーストチョイスで、上田と町野はほぼ同列という位置づけではないか。

 今回、前田大然(セルティック)が怪我で途中離脱したため、新代表における彼の起用法は確認できなかった。が、彼の所属先での主戦場が左サイドということを考えると、代表1トップの軸に据えるのはやや難しい。

 カタールW杯のドイツ・スペイン戦のように劣勢を想定し、最前線からボールを追うサッカーを選択する場合にはベストチョイスだが、主導権を握ってポゼッションを重視し始めた今、やはり最前線は身体を張れるタイプが絶対に欲しい。
 
 浅野は確かに身体も強いし、ドイツでも中央寄りでプレーしているが、かつての大迫勇也(神戸)のようなタイプではない。町野には理想像に近づけるポテンシャルがあると考え、指揮官も期待を寄せているのだろう。ただ、今はまだまだ物足りない。

 上田にしてもシュート技術の高さには定評があるが、代表戦ゴールという壁を突破して初めて定位置確保が見えてくる。それぞれに課題はあるのだ。

 結局のところ、FW陣は混とんとした状態から抜け出せていない。対戦相手によっては今季絶好調の古橋亨梧(セルティック)を起用する手もあるかもしれないし、急成長してくる若手を抜擢する手もあるだろう。

 かつて「大迫依存症」と言われた代表FWの発掘・育成は本当に難しいテーマ。その解決策を見出さなければ、攻撃の厚みは生まれない。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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