今年11月から2026年の北中米ワールドカップ・アジア２次予選が始まれば、なおさら負担が大きくなる。それを乗り切ってこそ、３年後の大舞台で日本を悲願の８強に導ける存在になれるのだ。

「相手もより圧をかけてくると思いますし、ウルグアイよりもコロンビアのほうが、迫力があるかもしれない。きれいにサッカーできないところも増えると思う。

　球際のところは前回の試合で負けていたし、セカンドボールを拾われて、相手に時間を上手く使われることが多かったので、それをやらせない意識をチーム全体で持ちながら戦いたい」と本人も改めて強調していた。

　おそらくコロンビア戦は、左SBに町田浩樹（ユニオンSG）かバングーナガンデ佳子史扶（FC東京）が入るだろうし、ボランチも田中碧（デュッセルドルフ）が先発入りして組み合わせが変わりそうだ。

　そうしたなか、右は伊東純也（S・ランス）がスタートから行く可能性が高いため、敵を引っ張ってくれるぶん、三笘が飛び込めるスペースが生まれる見通しだ。

　チーム内の変化に敏感に反応し、個の打開力を示し、ゴールに直結する仕事を見せてこそ、三笘は多くの人々を満足させられる。本人も「早く期待に追いつきたい」と意気込んでいる。

「正直、スタジアムの歓声、ドリブルした時の歓声は驚くことが多くて、あっち（イングランド）にいたら分からない熱、報道の数を感じています。責任を持ってやらないといけないと自覚していますし、周りが目を向けてくれるのは選手として嬉しいこと。

　ただ、心地よくはないですね（苦笑）。今は注目が勝っているのが事実なので、もっと強くなって早く追いつきたい。そういう気持ちでいます」
 

　本人も真のエースに上り詰めたいという野心を色濃くのぞかせる。であれば、自分が欲しいタイミングで受けられるように周りを動かし、より多く１対１で勝負できる環境を作れるように仕向けていくべきだ。

　26日の練習後には、菅原由勢（AZ）やバングーナガンデを呼んでSBの動きやボールの受け方などをアドバイスしていたが、そういったアクションをもっともっと起こしていい。

　かつて長友佑都（FC東京）ら30代の年長者がやっていたことを継承し、味方を活かし、自分も活きるような環境を作れれば、三笘は鎌田の指摘するような「代表一番の武器」になれるはずだ。

　まずはコロンビア戦で改善が見られるかどうか。そこに注目して、重要な３月シリーズの第２戦目をチェックしたい。

取材・文●元川悦子（フリーライター）

【PHOTO】日本代表のウルグアイ戦出場17選手＆監督の採点・寸評。MOMは途中出場で流れを変えた…

【PHOTO】国立競技場に集結した日本代表サポーターを特集！